カレーハウスCoCo壱番屋を全国チェーン展開する(7630)壱番屋に対して(2810)ハウス食品グループ本社が公開買い付けを実施した。

期間は平成27年11月2日から平成27年12月1日まで。1株あたり6,000円。で持ち株比率51%上限。

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全株買い付けではないので6,000円までは上がらなかったが、それでも2%ほど低い5,880円にほぼ張り付く株価で推移した。私自身は応募しないことに決めていたが、TOB期間終了後にはこの株価は維持できないだろうと考えていた。であれば本来は、一端5,880円近辺で売却してその後TOB期間終了後に株価が下がり、そして次の来年5月までにまた買い戻せば十分利益をあげることが可能であったはず。だが、11月の権利も取りたいし、手放した場合に万一そのまま上昇してしまって買い戻せなくなったら嫌だという気持ちがあり売却せずホールドを続けました。

株式投資で利益を得るにはこういう執着心は無用。損得だけで判断できなければ勝てないのはわかっているけど、売って買えずに後悔するか、持っていて値下がりしての後悔では、前者のほうが気持ち的には悲しいと感じてしまう気質。

さて、その後の株価推移はどうなったかが気になるところ。5,880円前後の株価は権利日を超えたせいか、はたまた購入しても受渡日が応募期限を越えることになったせいか、11月27日約定分から崩れ始めて12月24日には安値5,550円を付ける。思ったよりも値崩れは緩やかだったが、ここまでは予測通りの展開。

ところがその後壱番屋が業績の上方修正を発表。発表内容は、既存店売上高が3.3%増と好調となった結果で、売上・利益ともに大幅上方修正。これに反応してら株価は上昇に転じています。12/25現在で5,940円とTOB価格に迫る勢い。年明け後もしかしたらTOB価格を超えてくるのではないかとさえ思えます。

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ちなみにTOBの後、創業家の資産管理会社(有限会社ベストライフ)の議決権比率は19.97%から3.31%に下落。ハウス食品グループ本社の議決権比率は19.55%から51.0%に上昇。応募数約602万株、買い付け数約502万株とのこと。

今回の結果、上場を維持するTOBの場合には、一端買収価格近辺まで上昇した株価は買い付け期間終了後に下がることが一般的と言うことができそうです。が、場合によっては終了後にも上昇することがないとは言えないとの教訓も残りました。

株価:5,940円(12/25)
単元株数:100株
必要資金:594,000円
配当予測:105円(1.77%)
PER:28.73倍
PBR:3.52倍
権利確定月: 5月末日・11月末日

売上高:2016年5月期予測/448億円(中間期予測/222億円)
営業利益:2016年5月期予測/48.0億円(中間期予測/25.8億円)
総資産:前期実績/133億円
時価総額:948億円

株主優待の内容

優待券

100株以上(定例分)1,500円相当+(追加分)1,000円相当
500株以上(定例分)5,000円相当+(追加分)2,500円相当
1,000株以上(定例分)10,000円相当+(追加分)5,000円相当
※ 追加分は、100店舗の整数倍の店舗数になったごとに株数に応じて優待券を追加贈呈します。
※ 店内での飲食以外にお持ち帰り弁当、宅配弁当、店舗商品に利用可能。 
※ 希望に応じて自社指定商品(レトルトカレー、ドレッシングなど)の配送も可能。