昨年5月に書いた下記の記事が大人気となり、参考にしていただいているようでなによりです。


上記記事は少し古くなってきているのでここで内容を整理して2016年版として改訂することにしました。株価情報も大分変わっていると思っていたのですが、今年に入ってからの強烈な下げでほとんど変わっていないか一部銘柄はむしろ安くなってしまっています。

さて今回は前回と視点を変えて鑑賞可能な劇場別に並べたいと思います。また前回は映画鑑賞券を購入したときの金額に換算して優待利回りを求めましたが、今回は1回映画を見る権利を手に入れるために必要な投資金額を「株価÷映画鑑賞回数」で求めました。3万円以下を格安、8万円以下を割安と区別します。

通用する劇場が近くにないと使えないという問題があるので、一概に安いところを買えばいいと言うことにはならないので注意が必要です。必ず使える劇場が通える場所にあるかどうかを事前に確認してください。

長年株主優待券がチケットショップ等で転売されて売上圧迫要因になっていたため転売対策に苦心しているのは他の株主優待券に見られない特徴。

現在日本では映画興行はシネマコンプレックスに主流が移行しています。全国で劇場を展開しているシネマコンプレックスは8系列あってそれを順にあげます。その後、一部地方のみで興行しているシネマコンプレックスやロードショー劇場。そして単館規模での劇場。
 


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が、その前にムビチケ。

全国の数多くの劇場で使える映画前売り鑑賞券。その一種でプリペイドカードのように額面指定でどの映画の鑑賞にも使えるものがあり、これをカドカワが株主優待として贈呈している。

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全国シネマコンプレックス


ランキングはWikipediaの記述による。

1位)イオンシネマ(74サイト、609スクリーン)

イオン傘下ではあるがイオングループではイオンシネマで鑑賞可能な株主優待を出していない。ただしノバレーゼがイオンシネマで使用可能な劇場鑑賞券を贈呈している。

2位)TOHOシネマズ(56サイト、534スクリーン)

東宝傘下が運営するシネコン。他にも東宝系の劇場で鑑賞可能な株主優待を合わせて記述する。ただし東宝以外は地域の興行会社なので地域限定またはTOHOシネマズでの利用には制限があることが多い。

3位)ユナイテッド・シネマ、シネプレックス(33サイト、320スクリーン)

ローソン傘下。現在ユナイテッドシネマで利用可能な株主優待を提供している会社はない。

4位)MOVIX(25サイト、259スクリーン)

松竹傘下。

5位)109シネマズ(18サイト、165スクリーン)

東急リクリエーション傘下。

6位)T・ジョイ(16サイト、152スクリーン)

東映傘下。

7位)コロナシネマワールド(13サイト、129スクリーン)

非上場の株式会社コロナが運営する。

8位)シネマサンシャイン(13サイト、97スクリーン)

非上場の佐々木興業株式会社が運営する。

全国


[9468]カドカワ会社HP)……年1回、自社商品の中から選べる優待を頂ける。書籍やDVDの他にニコ生やムビチケも選択可能。元は角川シネマの他にユナイテッドシネマを運営していたので、そこで使える映画鑑賞券(1年間有効)を提供していた。ユナイテッドシネマを売却してしまったので東京の角川シネマしか残らず、全国の株主向けに汎用のムビチケカードに変った。この経緯を考えるといつまでムコストのかかるビチケが選択商品に残っているか不透明感はある。

ムビチケは1枚で1作品のものと1枚で何円分かのものとがあるが、1枚1,400円のもので半年間有効のものが頂ける。年に2枚だが、3年以上長期保有で1枚追加。100株以上一律。20万円以下で買えるのが魅力。

 

[2128]ノバレーゼ会社HP)……ハウスウエディングの会社。全国のイオンシネマで使える映画鑑賞券を貰える。100株単元だが、映画券が貰えるのは12月は200株から、6月は400株からと変則的。チケットのデザインが毎回ウエディングっぽくなっているのが特徴。

映画興行は比較的斜陽、大きな不動産を持つ設備産業なので力率は低くなりがち、PERは割高でPBRは低めに出やすい。また利益が少ないので配当金も少ないことが多い。が、ここは他産業なので配当利回りが高く、PERも低い。20万円以下で買えるのも買いやすい。


[9601]松竹会社HP)……一番の老舗で証券コードも01番。シネコンのMOVIXやピカデリーなどを運営。ポイント制で新宿ピカデリーは20P、それ以外では10Pで1本鑑賞。1.5倍で3Dも可能なのは追加現金が不要なのがメリット。松竹配給以外の作品も差別なく鑑賞でき、さらに土日の使用も制限なし。ただし新宿ピカデリーはいくつか制限あり。他社と共同のブルク13、バルト9、なんばパークス、大阪ステーション、札幌シネマフロンディア等では松竹配給作品のみになる。ポイントの使用制限が緩い。株主優待カードを使うのが転売対策となっている。100万円程度必要。

 

[9605]東映会社HP)……有効期限2ヶ月の券2枚×3を半年ごとに。わりと転売対策が緩い。T-JOY、ブルク、バルト等のブランドのシネコンで利用可能。一般劇場と特定劇場で使用方法に違いがあり、一般劇場は東映作品が1枚、他社作品が2枚で鑑賞可能。特定劇場は東映作品のみ鑑賞可能。特定劇場は他社との共同運営劇場が多い。丸の内TOEI、渋谷TOEIのみ追加料金300円で3D鑑賞可。2枚で東映太秦映画村が使えるのが面白い。大手三社の中ではPERが割安。
 
[9631]東急レクリエーション会社HP)……全国の109シネマズと横浜ムービルで使用可能。ポイント制株主カード。3D作品は別途追加料金400円で鑑賞可能。特定の配給系列の会社ではないので、系列にまたがった作品上映があり、利用にも制限がないので色々観られる。1回単価も4万円台で、109シネマズが利用可能であればオススメの会社。

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東宝系


[9602]東宝会社HP)…単元の100株では800円で映画鑑賞可能な割引券がもらえる。無料鑑賞券は1,000株以上。TOHOシネマズとそれ以外の一部東宝系劇場。共同運営劇場でも一部使用可能な劇場がある。劇場によって1枚で全作品鑑賞可能な場合と、東宝配給邦画作品以外では2枚必要なところがある。共同運営劇場では東宝配給邦画作品のみ。有効期間2ヶ月の券が3セットで半年分。株主優待カードと同時に使用するので券だけ転売することはできない。優待券を貰うには約300万円必要なので敷居が高い。1回あたり株価もリストアップした中では一番高い。配当金は業績に連動する。ここ数年はヒット作が続いているので高配当が続いている。

 

[8842]東京楽天地会社HP)……全国の東宝系劇場で使かえる券と東京錦糸町にある直営劇場でのみ使える券の二種類。単元でもらえるのは自社のみ。東宝系でも劇場によって使用法が違うのでちょっとややこしい。取得経験なし。

錦糸町に行けない人でもTOHOシネマズで使えるのがメリット。2千株で半年3回なので東宝系劇場共通券を使うだけとしても、1回当たり16万円弱の単価になるので東宝の株主優待の7割程度の計算になる。必要資金も100万円に満たない。東宝に手が出ない人がTOHOシネマズで使いたい場合に十分検討の余地がある。転売対策は東宝と同様になっている。

[9637]オーエス会社HP)……優待カードでポイント制。1,000株で半年に140ポイント。直営劇場と共同経営劇場と提携劇場で使用法やポイントに違いがある。直営は神戸、姫路3館。共同経営劇場は西宮1館。提携劇場は大阪のTOHOシネマズ4館。直営は制限なしで10ポイント、共同経営は制限なしで20ポイント、提携は10ポイントだが東宝邦画作品のみ。追加料金で3D可。東宝系。取得経験なし。赤字なのでPERはない。

大阪市内のTOHOシネマズ梅田・なんばの4サイトで使えるのがなんと言ってもメリット。TOHOシネマズで使う場合には東宝邦画作品しか見られないが1回あたり単価が2万円台と格安。大阪北部で神戸へも行きやすい人であれば普段はTOHOシネマズで、神戸に足を伸ばしたときに洋画もという使い方で使える。

地域シネコン


[9636]きんえい会社HP)……単元保有だと毎月1枚。大阪阿倍野のアポロシネマ8スクリーン。1回鑑賞単価が2万円台ととにかく割安。アポロシネマは8スクリーンあり交通至便。老舗ではあるがシネコンとしてリニューアルしてきれい。必要資金も20万円台なので比較的買いやすい。大阪府南部の方にオススメ。近鉄系。取得経験なし。

[9643]中日本興業会社HP)……名古屋駅前のミッドランドスクエア7スクリーン(松竹と共同運営)、ミッドランドシネマ名古屋空港12スクリーン、名古屋駅前のピカデリー2スクリーンを経営(東宝東映の作品上映が多い)。ある意味大手三社すべてをカバーできることになる。100株で半年10枚。有効期限3ヶ月づつ5枚は使いやすい。3D鑑賞料金(400円)追加で3D作品も鑑賞可能。1枚単価が4万円台と比較的お得。取得経験なし。名古屋周辺の方なら是非欲しい。

[4650]SDエンターテイメント会社HP)………北海道で経営する映画館での映画鑑賞にも利用可能な株主優待券4枚を年2回いただけます。健康食品の場合には3,000円相当なので映画券として使うのであれば相当お得。最大1,000株で半年24枚まで増加。1回単価が1万円未満と激安。取得経験なし。

利用可能な映画館は、ディノスシネマズ札幌劇場、ディノスシネマズ旭川、ディノスシネマズ苫小牧、ディノスシネマズ室蘭の4館。

多地域


[8251]パルコ会社HP)……パルコ店内で使える買い物券を単元所有で1,000円券×2枚(3年以上継続保有で1枚追加)。パルコ内の映画館でも使える(PDF)。表では2,000円で1回映画鑑賞として計算した。パルコの株主優待カードを別途手続きして発行すれば入場料は割引になる。この制度になってからの取得経験はなし。

使用可能劇場は以下
シネクイント(1)/渋谷PARCOパート3・8F
新所沢Let'sシネパーク(3)/新所沢PARCO・Let's館4F
ユナイテッド・シネマ浦和(9)/浦和PARCO・6F
センチュリーシネマ(2)/名古屋PARCO東館8F
ユナイテッド・シネマ大津(7)/大津PARCO・7F

単館系


[9633]東京テアトル会社HP)……東京、埼玉、大阪、神戸で劇場を展開。1,000株で半年4枚。有効期間は3ヶ月ごと。使い切ったら割引券としても利用可能。券のあちこちに株主名や住所などが印字されていて転売対策にしている。3Dも差額料金で鑑賞可能。アート系作品も多い。

 
 
[9635]武蔵野興業会社HP)……本来は1,000株で半年に12枚のチケットを貰える。今は新宿武蔵野館3スクリーンとシネマカリテ2スクリーンのみ。ただしカリテは割引券としての利用になる。劇場で使えるドリンク券などもつく。
※新宿武蔵野ビル改装工事中につき優待の内容が変わっています(PDF)。 
※追記2016/8/10: 新装オープン後の2016年9月30日権利日から通常の優待に戻すことを発表(PDF)。

[9632]スバル興業会社HP)……東京有楽町のスバル座1館のみ使用可能。1,000株の場合に、半年間で6回使用可能の株主優待カードが貰えます。東宝の子会社だが、上映作品は独特でTOHOシネマズでかかるような作品はたまにしかないのでここで記述した。有楽町駅前の一等地に劇場があるのが魅力。主たる事業は道路メンテナンスや飲食店。

上記全社をヤフーファイナンスでまとめて検索できるようにした。

優待券の月別の優待枚数を表にした。

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