3月末日権利の株主優待銘柄シダックス[4837]が株主優待制度の変更を発表しました(PDF)。

◆変更前

所有株数に応じて自社店舗で使用できる株主優待券を贈呈。1枚540円(税込)として使用可能。

100株以上500株未満 5枚
500株以上 25枚

◆変更後

①②のいずれか1つを選択
①レストランカラオケ・シダックス店舗で利用可能な「540円優待券」
②自社グループ製品
100株以上 ① 5枚 または、②2,000円相当
500株以上 ①25枚 または、②6,000円相当
※詳細については、自社サイトをご確認ください。

◆実施時期

毎年3月末日権利で2018年3月末日分から、実施。6月中旬頃株主優待案内を株主総会招集通知に同封して発送する予定。



額面などの増減はなく、単に選択可能になっただけなのでまあ良い修正です。額面は自社店舗のサービス利用が前提の優待券のほうが高くなるのは当然ですが、100株で2,700円が2,000円で、74%なので割と率はいい。ただし500株と株数に5倍になった場合に枚数が5倍になっていて優待利回りに変化はなかったのだが、商品の場合には3倍となり13,500円分→6,000円で44.4%とかなり率は悪くない。

シダックスは一般にはカラオケレストランを経営する企業だが、売上高の大部分は受託レストラン経営など給食事業が占めている。が、そのレストラン経営ならではの美味しい食事提供が特徴だったのだが、近年のカラオケ選びでは食事の善し悪しは重要視されていないようで他社が好調なのにも関わらず一人負けの状況が続き、大量閉店に追い込まれている。渋谷のフラッグシップ店までも閉店し、全国の株主が利用可能な店舗が少なくなり、株主優待券では魅力があるとみなされなくなってしまった部分があるのかもしれない。

さてその自社商品なのだが、シダックスのホームページ上にすでに掲載されていてワイン、ワイン葡萄のお酢、ブドウジュース(500株以上)が選択可能。ワイン好きの方、是非買って下さい。

私は使用できる場所は限られているとは言え、今後もランチ利用する予定なので株主優待券を選択することになると思うので、関係ない。とはいえ、これで低迷を続けている株価に少しでもテコ入れになってくれればいいなあというのが現ホルダーとしての願い。


ちなみに単元での優待利回りは株主優待券の場合には 5.23% 、自社商品の場合には 3.88% になる。約5万円で買えて優待利回りが高いのでご検討下さい。ただし、ここ数年業績が悪化し、不採算店舗を大量閉鎖。さらに3月29日予定していたに臨時株主総会を開催してそこで種類株式を発行する定款変更を行うと発表しています。千趣会の記事で書いたような資本不足になりそうなときに行う緊急資本注入として普通株よりも配当金や解散時の残余財産分配について優先権があるものなどです。普通株の配当利回りは現状非常に高いですが、種類株式発行するほどの状態だともしかしたらこのままの配当金が続くのは難しいかもしれません。長期保有よりも両建てでのリスク回避策が有効な株ということになるかも。あと3ヶ月待てば通常の株主総会があるというのにそれが待てないというのはちょっと心配な状況です。しかもその発表があった後に、株主総会の日程を延期(日程は未定)と発表があり相当混乱している様子。この資本注入が実現すれば少なくとも倒産リスクは相当下がるのでむしろイイニュースだったんだけど……。優待制度変更が株価の下支えになってくれるかなあ?




ヤフーファイナンス[4837]
株価:516円(3/19)
単元株数:100株
必要資金:51,600円
配当予測:15円(2.91%)
PER:40.22倍
PBR:3.08倍
権利確定月:3月末日