年始にあたり、自分の投資方針を見直して、方針からのブレを正すため、現状どのような方針で投資しているのか考えを文章化する。昨年までの改訂版。


株主優待侍「投資方針 2019

■投資の目的


・長期的にインカムゲインを収入の柱にできるようにする。
・そのため、インカムゲインを増やせるポートフォリオを構築する。
・インカムゲインとは配当金の他に、株主優待も含む。



■基本方針


・インカムゲインの優れた銘柄を探して投資する(自分で使える優待銘柄・高配当)
・できるだけ長期保有する(成長または安定)
・現物
・分散投資
・負けても大損しない銘柄選び
・日本の市場に上場している株式・不動産投資信託に投資
・長期的にインカム収入を生み出す資産を形成するために、外国株式にも投資


自分のこれまで投資経験を踏まえ、売買で利益を得る機敏さがないとわかった。キャピタルゲインを狙うのではなく、インカムゲインを狙う。長期保有で会社が利益成長して結果的に評価益を出すのは必要だがそれは主たる目的ではない。株価が騰がったからと言って売却して利益確定することもしない。

目指す銘柄は
・現状で魅力的な株主優待があり、それが長期間安定することが期待できる銘柄。
・現状で高配当利回りがあり、それが長期間安定することが期待できる銘柄。
・今後、利益成長を続け配当金が増加することが期待できる銘柄。結果として投資元本に対して高利回りが実現できること。


東証一部の平均配当利回りは加重平均利回りは2.25%(2019年11月、税引き前)。多くても4%あるかないか。それ以上になると配当が下がるリスクが大きな株価急落銘柄やタコ足配当銘柄が含まれることが多くなる。高配当銘柄の選択時には注意が必要だ。

株主優待の場合には自社商品・自社サービスを提供することで低コストで高利回りのものも多い。株主優待にも廃止・改悪のリスクはあるが、それらリスクの低いものを選ぶことが可能。自分で使えて、生活費を節約できる、あるいは少ない費用で生活を豊かにできる商品を貰えるものを選んで行けば、実質的な投資利回り向上になる。

マザーズ市場上場銘柄のように、未だ規模が小さいが将来性がある企業であれば株価の上昇率も大きなものが期待できるし、将来受け取る配当金も投資元本に対して大きなものとなることが期待できる。だが、評価の定まらない企業、新しい企業の将来性を見極めるのは難しい。初期段階の成長企業は利益を自らの成長のために回すため配当利回りは低いか無配銘柄が多い。将来の配当金が増える可能性はあるがそれまでに株価が下がった場合に我慢できなくなる。

一定の規模があり、ある程度継続して利益を出し続けている企業。景気変動による影響を受けにくい企業。規模拡大を目指している企業。利益に応じて増配している企業。そういう企業を選んでいくことでゆるやかな受け取り配当金の増加を目指したい。

毎年あるいは半年に一度くらい相応のリターンがあれば、多少の株価変動は気にせず継続保有できる。もちろん、会社の将来性を信じられるのが前提ではあるが。

■手法



上記基本方針をより具体的にした方針。数値基準についてはあくまでも目安。

□優待銘柄を探す。


いくら高価でも優待品として自分が使わないものだと貰っても無駄になる。主に狙っているのは以下。
・金券(クオカード、ジェフグルメカードやギフトカード)
・食事券(行動範囲内にある飲食店で利用可能なもの)
・飲料(コーヒー、日本茶、清涼飲料やアルコール)
・食品(米、麺類、カレーやスイーツなど)
・日用品(石けん、シャンプー、洗剤、食器用洗剤、トイレットペーパーなど)
・映画
・上記が貰えるカタログギフトやプレミアム優待倶楽部

人によって優待に求めるものは違う。
・株主限定品など他で手に入らないものを求めるもの
・日常購入しないような高級品をもらう
・日常生活で購入するものを代替品としてもらう

私の場合には、
・日常購入するもので特に銘柄等にこだわりのないもの。
・普段は値段を気にして低価格に品を購入してしまうが、株主優待品であれば普段自分で購入する商品より高額なものが貰える。

ということで上記の2番目が主であるが、3番目的な要素も含めたものを株主優待でもらえる物に期待している。

3番目を株主優待に求めている人の場合
・日常生活では値引き販売品を購入するので、優待の金額が目減りして感じる
・日常生活では違うブランドのものを購入するので、好みと違ってしまう

そういうこだわりのある人には株主優待は投資として向いていないと思う。

株主優待品として自社商品・自社サービスを提供している場合には、優待の廃止・改悪リスクは比較的低いと思う。実際の商品価格よりも調達コストは低いし、自社サービスファンを増やすという意識でいる。このため長期間維持していることが多い。ただ自社サービスであっても高額な優待を導入直後で株主数の増加を予測できず、コスト増に耐えきれず改悪する企業もあり、お得であっても継続できていない優待の場合には要注意だろう。

B2B企業などで株主に提供できるサービスが少なく、金券やお米などを外部から調達している場合には、常に改悪の心配はある。が、株主数の変動が少なく長期間継続していればそこまで心配しなくともよい。

最近はむしろ商品発送時の送料負担が大きいため、回数を減らしたり商品をやめて金券にするなどの動きがあり、今まで特徴があり魅力的だったものが他社と変わりないもので魅力が減ってしまうことも多い。

□購入金額


初めて購入する場合には20万円以下を基準とする。
※優待が魅力的であれば20万円を超えていても30万円程度までは購入を検討する。

ほとんどの銘柄は単元のみ保有。2単元から5単元に増やすことで優待利回りが上がる場合、多く使う場合などで資金的にも負担が重くなければ複数単元買う場合もある。

できるだけ銘柄分散させることを心がける。

□保有期間


購入後はできるかぎり売却することなく永久保有したい。得に、年2回以上優待があるもの、長期保有優遇があるもの、含み益が大きく売却すると税金の負担が大きく資産減少につながるもの、成長企業で利益成長・配当金の成長・株価の上昇を期待できる株の場合には原則売却しない。

それ以外の株は、次々資金回転させないと別の優待株が買えなくなるので必要に応じて権利取得後売却する。

初めて購入したよく知らない会社の場合には権利取得後一端売却していることが多い。実際に権利を取って、優待が魅力的なことがわかり企業についても決算報告書等から魅力的だとわかれば次回購入時より継続保有に切り替えることがある。

□購入時期


権利日の1ヶ月から2ヶ月程度前に購入する。これは一度も何ももらっていないと値下がりしたときに我慢できないから。もうすぐ貰えるという期待があればそれまでの辛抱となる。また一度貰っていれば、ある程度の銘柄への評価が出来上がっているので、多少の値下がりは耐えていける。

□売却時期


原則として利益確定目的の売却は行わない。

優待・配当金を継続的に受取続けることが目的なのだから、それが貰えている限りは売る必要はない。株価が上昇している理由が業績向上であればそれにともない時間的に多少のずれはあるだろうが配当金も増えることが予測される。であれば、一時的に配当利回りが下がっていたとしてもやがて戻ることが期待できる。

逆に損切りもしない。これも同じ事。優待・配当金が継続的に出ているのであれば損失を確定させる必要もない。だが、株価の下落が業績の悪化であれば注意しなければならない。企業が稼ぐ利益に比べて過大な配当金を出している場合にはいずれそれが減らされる恐れがあるからだ。この恐れがある場合に優待のメリットと比べて大きいようであれば、売却候補となる。が、損失を確定するためではなくインカムゲイン減少リスクを回避するのが売却理由。

ではいつ売るのか?

株主優待が廃止されたり改悪されるなど、優待に魅力がなくなった場合。業績悪化で無配になったり優待廃止の危険性が高いと判断した場合。

または他にもっといい買いたい株があるのに資金が足りないとき。優待品の魅力、会社の将来性(配当金が増える可能性)などを勘案して決めている。次の優待権利日までの間に株価が上昇している可能性が少ない場合に売ることもある。優待銘柄同士の優先度の決め方の基準は不明確。

株価が上昇し続けている株をわざわざ売る必要はないし、株価が下落していく株を追いかけるのも効率が悪いと思っているので売るのであれば損失の出ている株を優先して選んでいる。売却損が出ても確定申告して利益と相殺できるしその損失を将来の利益と相殺するために繰り越すことも可能。場合によっては配当金と相殺して税金を取り戻すこともできる。

□数値基準


☆目標利回り

目安としている総合利回りは4%以上。優待の金額換算が難しい場合には、配当利回りは2.5%以上あればいいなと思っている。権利確定銘柄の少ない月では多少基準に届かなくても対象とする。

ただし利回りが極端に高い場合には利益が悪化していて将来的に減配や優待改悪の危険性がないかよく検討する。

☆株価基準

私の感覚では1銘柄あたり20万円以下が買える範囲。10万円以下、5万円以下であればよくわからない会社でも購入することがある。ただし、現状20万円以下で購入できる銘柄が少ないので、優待の魅力次第で20万円超の銘柄を購入することがある。


☆割安基準

業種によって違いはあるが、概ねPER 15倍以下であれば割安と考えている。PBRについては見るけど気にしていない。

☆収益性基準

ROE 10%以上を優良企業として見ているが、食品スーパーなど業種によっては収益性基準を考慮しないことがある。

☆成長性基準

過去3年(できれば過去5年)の売上が増加している。できれば1株利益(EPS)も増加していることが望ましい。が、成熟企業や景気循環株については減少が数年続いているとかでなければ考慮しないこともある。

☆健全性基準

自己資本比率50%以上。不動産や金融業など自己資本比率を考慮しなこともある。有利子負債比率や流動比率についても基準を持ちたいと思っているが現状はない。

□除外


過去に失敗した経験から以下のような銘柄は投資対象外とする。

・無配
・名証単独上場
・消費者金融
・人材派遣業
 ※要注意だが直ちに排除するというわけではない。好況時には高い収益を上げるが、不況時には大きな損失を出すことがあり長期保有に向かない。特徴ある業種限定など強みのある企業の場合にはこの限りではない。
・投資用マンション、住宅販売
 ※要注意だが直ちに排除するというわけではない。短期的には好成績を収めることがあるが、景気後退期などは急下落するので長期保有が難しい。
・連続赤字

また例外的に基準にまったく適合もしない場合でも優待内容によっては購入することがある。

■雑感


□優待新設


優待新設発表直後に参入することは原則としてしない。優待新設発表直後は株価が急騰することが多い。実力以上に評価され、急騰後しばらくして下落することがしばしばあるため。ただし、今まで見逃されただけのバリュー株が正当に評価され、そこから株価上昇していくこともあり一概にどちらとも言えない。であれば、株価下落リスクを取ることをせず通常の権利日1〜2ヶ月前に購入するほうがよいと考えているため。ただし、発表から権利日まで間がない場合には購入することもあるかも。


□2019年


2019年の投資成績は「2019年の資産評価推移」でも書いた通り、日経平均株価と同じ程度の上昇とまずまずの結果。

2019年は長期保有優遇制度、長期保有条件の設定をする優待銘柄が多かった。株主優待制度が世間に浸透すると同時に、株主優待目的で権利日のみ購入して安定株主になっていない状況があり安定株主化を目指したもののようだ。ただ長期保有条件のある銘柄はどうしても購入を敬遠してしまう。かつ一度手放すと、次に買い戻そうとすると貰えない期間がもったないと感じてさらに遠のく。

失敗トレードとしては、権利落ちが想定以上で大損したというのは含めないとしていくつかある。別の所で書いたが、一つは優待目的で購入したが調べると大変よい株に思えて継続保有を決めるも他に買いたい銘柄が出てきて、権利後に株価がなかなか騰がらないのでつい売却してしまう。そして売却後に株価が大幅に上昇する。ということが何回かあった。

もうひとつ大きいのは千趣会。長期保有優遇を受けるための100株だけ残して他は売却していた。本来なら2019年12月頭に必要株数まで購入するのだが、その前から株価が上昇してきていて下落リスクを心配して購入を控えていた。そしたらどんどん騰がり続け、さらに復配発表で大はね。結局権利付き最終日まで購入するチャンスなかった。300円の時に買えていれば含み益が大きくなったので安心して継続保有できたのに。権利落ちがほとんどなかったのがせめてもの救い。

という失敗を教訓に、2020年は失敗が少なくしていきたい。