2020/2/25大引け後に[9602]東宝が株主優待制度の変更を発表した(PDF)。

変更は2020年8月末日権利分からで、この2月末日権利分は従来制度のまま。

東宝の劇場で株主優待券を使える他社([8842]東京楽天地(PDF)、[9637]オーエス(PDF))も同時に制度変更を発表。両者ともに従来東宝の劇場でも使える株主優待券を贈呈していたが、東宝の劇場では使えなくなった。なおオーエスは共同経営の劇場がありそこでは使用可能のまま。

内容的には拡充の面が大きいが、特に大口の株主にとっては縮小された部分が大きい。

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主な変更点は以下。

■映画

・「映画優待券」を廃止し、「映画招待券」に一本化。
→個人的見解だが、割引券については意味がないと思っているので、単元保有であっても無料で鑑賞可能になる招待券がもらえるようになる今回の変更は大幅な拡充になっていると考える。100株で優待券2枚が招待券1枚に、500株だと優待券8枚だったものが招待券3枚になる。

・「特定劇場」区分を廃止し、すべての利用可能劇場で招待券1枚鑑賞可能に。
→従来2枚必要だった劇場でも1枚で鑑賞可能になるの。なのでその劇場で鑑賞していた人は枚数は減少しているが、映画作品数では増加していることになる。例えば、1,000株保有で映画招待券6枚で3作品鑑賞していた人は、変更後は映画招待券5枚で5作品鑑賞可能となり66%増となる。1枚で鑑賞可能な劇場を利用していた場合には、単純に枚数減で鑑賞可能数も減少。利用の仕方によって拡充になる人も、縮小になる人もいる。

・「映画招待券」は自動券売機での座席指定、発券ができるようなる。インターネット予約は不可のまま。
→これも使い勝手の向上になる。今までは人の居る窓口じゃなければ引換できなかったし、座席の状況を見ながら座席指定できないのでスタッフとのやりとりがまどるっこしかった。

・「株主映画ご招待券」の有効期間を2か月から6か月に延長します。
→これも拡充。半年で1枚の単元保有の人への対応なのだろうが、使い忘れが減りそうだ。夏休み興業とかGW興業など人気作品への集中を避けて利用を平準化するのが目的だったはずだが、あまり利用が集中しすぎて制度改悪への

・「株主カード」を廃止し、優待利用時の認証手続きを省略します。
→これも使い勝手の向上になる。が、転売対策で株主カードとの照合をするようにしたはずなので、その対策はどうするのか心配だ。

・大口株主の「映画招待券」の枚数減。
→所有株数が増加するにしたがって贈呈される映画招待券の枚数も増えていたが、1万株以上で頭打ち。従来の1万株60枚も半年で30作品〜60作品というのは大人数で利用しない限り使い切れなかったと思うので、まあ問題ないだろう。転売対策が不安な状態で枚数が増え続ければ金券ショップなどへの流出は止めようがないので妥当な対応。にしても90%近い減少になる区分もあり思い切った対応だ。

■演劇

・S席相当に限定。
→席種がA席のものよりS席のほうがいいので拡充

・1公演あたり2枚に。
→従来10万株以上は1枚、30万株以上は2枚、50万株以上は3枚を1公演あたり贈呈されていた。奇数枚というのはペアでの利用が多いと思われる演劇鑑賞では使い勝手に難点ありだった。なのでペアで贈呈されるのは拡充と考える人が多いのではないかと思う。

・半年6公演から1公演に。
→大幅な減少になるが、数を見たいという人よりいい席でペアで見られるということを好感する人のほうが多いのではないかと思う。

・ご招待公演のプログラムをご来場時に2冊進呈します。
→これはかなりよい変更と思う。拡充と判断。

※とは言え、演劇招待は利用したことがないので推測でしかない。

予測としては割引券で敬遠していた層が、1枚であっても招待券が貰えるのであればと参入すると思うので株主増につながると思う。1万株(4千万円弱)の保有者が株主優待券目的とは考えにくいのでこの変更での売りは少ないと思うのだがどうだろうか。

映画会社の株も新型肺炎への懸念から劇場への客足が遠のいているので、業績に影響がありそうでかなり株価が下がっている。昨年末からは2割近くの下落。直近はともかく長期的な視点ではよい買い場だったということになりそうなのだが、長期低迷するとちょっと嫌だなあ。


ヤフーファイナンス[9602]
株価:3,645円(2/25)
必要株数:100株
必要資金:364,500円
配当予測:55円(1.51%)
PER:18.98倍
PBR:1.74倍
権利確定月:2月末日・8月末日

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