コロナショックで一時16,358.19円(2020年3月19日)まで落ち込んでいた日経平均株価が5/8終値で20,179.09 円まで回復してきました。昨年末終値23,656.62円からすると、△30.9%下落して、△14.7%まで半値戻しを成し遂げたことになります。

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残念ながら私の日本株投資資産も昨年末比で最大△29.22%とほぼ市場平均なみの下落をしていたところ、5/8終値時点では△17.24%と日経平均に比べると戻りが鈍いです。

その理由として考えているのが、株主優待銘柄に偏っているので小売業とくに飲食店への投資額が多いことと、J-REITの保有比率が高いこと。ただし、なんとなくイメージしているだけで、実際に数字を確認したわけではない。J-REITが昨年末比△48.9%と半値まで値を下げたあと、急激な反転を見せたが、5/8終値で1655.72ポイント。2019年終値:2145.49ポイントからは△22.8ポイントと半値戻しは達成してはいるが、日経平均株価に比べてはかなり悪い。
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2万円台回復したのは喜ばしいことではあるが、本当にそれが日本経済の実態を反映しているのかどうか疑問にも感じている。2/4/7に緊急事態宣言が発令されてから既に1ヶ月。延長され5/31までで続くとすると約2ヶ月間経済活動が休止状態となっている。企業によっては店舗を閉鎖してしまい売り上げがほぼゼロという場合もある。短縮営業やネット販売など縮小した営業をしているところでは固定費もまかなえない状態も多い。平均すれば年間で売り上げは1割減以上、利益では半減も十分あり得る。であれば株価15%オフというのは妥当な水準なのだろうか?

日本のGDPは4〜6月期でマイナス25%、年間ではマイナス11%という予測もある。しかもこれらは緊急事態宣言の延長決定前の数字。

私としては1万6千円の時点で先行き不透明なことからさらなる下落もあり得ると考えていたこともあり、この急速な反発は予想外の出来事。3月期決算企業の2021年3月期決算予測などが出てきたときに悲観的な内容が多かった場合、それを反映して株価は下落するのではないだろうか。緊急事態宣言が延長されてなぜ株価が上昇するのか私にはわからない。

現状、上場外食産業では96.8%の企業が3月は前年同月比マイナス。特に居酒屋業態を多く抱える企業では4割以上の売り上げ減となっていることも多い。ファーストフードのみは前年比プラスになっている。マクドナルドは4月テイクアウト営業のみに切り替えたが客数が-18.8%と大幅減にも関わらず客単価が伸びて既存店売上高は6.7%。明暗がくっきり出ている。

スーパーマーケットも外出自粛で自宅での食事が増えて増加。予防用品の販売もあるドラッグストアも一部企業を除き増収。一方、映画やスポーツジム、カラオケ、ボーリング、ゲームセンターなどのエンターテインメント、アミューズメントなどは全滅。ラウンドワンは営業時間短縮や店舗の全面休業などで3月は24.1%減。緊急事態宣言後は103店舗全店で臨時休業としており売り上げがほぼない状態になっている。


普段であれば、株価が下落しても毎日の暮らしの中で株主優待券を使って、暮らしを豊かにできるので株価を気にせず優待生活を楽しむ余裕もある。が、今は映画館は閉館。飲食店舗も大型商業施設内のものは休業、外出自粛で都心へ行くこともなくなり自宅周辺の数店舗をローテーションするだけで楽しみもなにもない。年間を通して平均的に回る予定なので消費する優待券はすぐになくなるが、使わない優待券は残る。各社株主優待券の有効期限を延ばしてくれては居るが、自粛解除後にそれらの店舗を利用する頻度が高めることも難しい。優待生活を楽しみながら、株価が回復するのを待つような心理状態にも今はないのがしんどいところ。

このような中で、どのような投資判断をしていけばいいのかお手上げ状態。株価は上がりすぎとは思うが、市場が何を織り込んで上昇しているのかわからないので売って現金化する判断もできない。業績悪化企業を売って今後伸びる企業を買えばいいのだろうけど、現在上昇している企業は既にそのような売り上げ増を織り込んでいるだろうし、そもそも多くの企業が売り上げ減少しているなかで投資を膨らませる余地がどれだけあるかも不明なので今から買ってもいいのかどうかわからない。

平時の株価が右肩上がりの時には将来性のある企業を選んで買っていけばよかったが、このような状況では手出しができない。なにもしない、動かない。という投資判断をすることになりそうだ。