[4653]ダイオーズがMBOを発表した。


株式会社ボイジャーによる株式会社ダイオーズ(証券コード:4653)の株券等に対する公開買付けの開始に関するお知らせ(PDF)

MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ(PDF)

MBOの期間は2022/9/2〜10/18の30営業日。1株あたり1,500円。全株の取得を目指し、MBO終了後に上場廃止する予定。ダイオーズは永久保有したい銘柄だったので、今回の発表はとても残念。



□ダイオーズってどんな会社


ダイオーズはトータルオフィスサービスを主に日本と米国で展開する会社。オフィスにコーヒーマシンを設置してコーヒー豆を定期販売。ミネラルウォーターの機械も好調で、これらの機械は紅茶やエスプレッソなどに対応するタイプもある。マシンのレンタル料と定期的に訪問して消耗品を補充するサブスクリプション契約型で、定期的に安定収入があり顧客数が増えれば収入は安定的に増加。シンプルなマシンから高機能機種に変更したり利用者が増加することで個別顧客の深掘りで売上増も期待できる。足ふきマットや掃除道具のレンタルもあり。

元々現在の社長が家業の米屋を継ぐ前にアメリカでチェーンストアなどを研究してきて、日本で米屋を食品スーパーなどチェーン展開、御用聞きとして飲食店舗などを回る業態を拡張するためダスキンの代理店として清掃用具に進出、さらにオフィス訪問営業からオフィスコーヒー、さらにミネラルウォーターと業容を拡大してきて一代で現在の規模に拡大してきた。さらにオフィスコーヒーの本場アメリカにも西海岸から進出を始め、M&Aで拡大できるところはM&Aで、適当な会社がないところは自社進出で全米規模に拡大を続けているところだった。

社長がパワフルで株主総会などで語る姿を見ても情熱的に事業を推進し、株主と対話しようとする姿勢に非常に好感が持てる。米国事業でM&Aを繰り返していたことから、のれん償却費が大きく見かけ上の利益はあまり伸びていなかったが、のれん代を除けば着実に拡大しており将来の稼ぐ力にも期待できた。

株主になってからは街でダイオーズの特徴あるカラーの営業者を見かけると応援したい気持ちがわいてくる。身近に存在を感じる会社。

が、新型コロナウイルス感染症の拡大によりオフィス閉鎖が長期間続き、オフィス向けサービスは解約など苦しい状況が続くこととなってしまった。


□ダイオーズの株主優待


9月末日株主向けで自社販売品であるコーヒー粉、ドリップコーヒーなどを下記基準で贈呈。

300株以上 100杯分
1,000株以上 400杯分

他に株主総会に出席すると、お土産(後日配送)で100杯分(だったと思う)のコーヒーを貰えた。が、これもコロナ禍で中止。

とにかくコーヒー買わない生活のメインの銘柄として毎日自宅でコーヒーを飲む自分には必須の銘柄。成長性もあり、当初の300株から1,000株に買い増しして永久保有を密かに誓う銘柄であった。

□MBOでどうなる


MBOとはManagement Buy-Outと略で企業買収の一種。企業の経営者自身が自ら自社の株式を公開買い付けする。通常は全株ないし絶対多数を取得して非公開化を目指す。公開企業では多くの株主に情報公開したり、株主に配慮して冒険的な投資が出来ない。大きな投資をしたり、企業形態を大変革する場合に利用することが多い。企業再生時などに利用することもある。数年間利益が出ないようなことがあり株価が低迷すると他社に買収される危険性があるなど、色々な事情がある。

普通の企業経営者は自社の株式を全て取得するだけの資金を持っていない。このため投資ファンドや金融機関と組んで資金を準備。投資ファンドが資金提供者の場合には、企業変革が成功して儲かる会社になったときに再上場して、その時に保有株式売却益を得ることを目指す。

今回はインテグラル株式会社傘下企業が買収主体となっている。インテグラルは日本の投資ファンドで企業買収や企業への出資を行っている。最近ではシノケングループ、オリバー、豆蔵ホールディングス、QBネットホールディングス、アデランス、スカイマークなど多くの企業買収を成功ないし実施中。


□良いニュースと悪いニュース


ここからは個人的な話になるが、まず良いニュースから。

ダイオーズのここ10年間の株価チャートはこうなっている。

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ここ10年1,500円を超えたのは2017/11と2019/9のみ。なのでたまたまこの高値の時に購入した以外のすべての人は今回のMBOで利益を得ることができる。自分の購入単価も約680円。1,000株保有しているので、80万円強の利益を手に入れることができる。倍バーガーというやつ。1銘柄あたりでの実現利益としては過去最大級。

悪いニュースは、実は過去の確定申告での繰り越し損が17万円程度しか残っていない。しかも、それが3年前のもの。次回の確定申告で17万円程度の確定利益を出して消す予定だった。が、今年は現在までに5万円弱の売買益が出ている。つまり、これから年末までに70万円近い損失を出さなければならない。保有株式中で現時点での含み損の大きな銘柄をピックアップしているが、全部あわせても60万円行かない。細かな銘柄を集めれば相殺可能な額まで増えるかもしれないが、結構めんどくさい。今後年末までにどうなるかわからないが、かなり頭の痛い状況だ。

さらに、全株売却すると約150万円のキャッシュが手元に残る。普段、ギリギリまで投資してキャッシュポジションがほとんどないので、急にできたキャッシュをどうすればいいのかわからない。投資したい銘柄がすぐにあるわけじゃないし、柄にもなくキャッシュのまま持ち続けようか。こちらも悩ましい問題。

さらに年間400杯のコーヒー優待がなくなる。ただ近年、コーヒーの賞味期限に追われる日々が続いていて、コーヒーもらいすぎじゃないかと考えてコーヒー優待断捨離を進めていた。ここで400杯分なくなったら削りすぎで足りなくなると思われるので、もう一度集め直さないと行けなくなりそう。これもかなり面倒だ。

□どうするか


発表資料で全株取得を目指し、MBO終了後に上場廃止を予定しているとしている。このため、MBOに応募するか、市場で売却するかいずれかの選択肢がある。なにせず保有し続けていいが、恐らくその後に株式併合などの手段により強制的に現金化されてしまうので、自由に売却できるときに売却すべき。MBOに応募すれば1株1,500円が確実に貰えるが、市場で売却すればそれに近い価格で売却することになる。例えば9/2終値1,497円がいいところだろう。資金の沢山ある人は市場で1,497円で買ってMBOに応募して1,500円で売却し確実に3円の利益を得る方法もある。

自分は即座に現金化可能な市場での売却をする予定。

通常は、配当金は無配・株主優待は廃止を同時に発表するものだが、今回はこれらについて発表がなくもしかしたら2022年9月の株主優待は実施されるかもしれない。なので、廃止の発表がないのであれば、9月の権利を取ってから売却するつもり。

なお、ダイオーズは元々中間配当金は0円。