昨年もやった1年間の市場振り返り企画。
まず年末大納会のニュースから。
時事通信社「17年末株価、26年ぶり高値=2万2764円―日経平均」
大納会の株価としては1991年末以来26年ぶりの高水準で1年の取引を締めくくった。東証1部の時価総額は674兆円と、これまで最大だった1989年の591兆円を大幅に上回り、年末としては過去最高に膨らんだ。
トレーダーズウェッブ「明日の戦略-さえない締めも年間では大幅高の2017年、年明けは静かなスタートか」
--2017年の主要な指数の騰落率は、日経平均+19.1%、TOPIX+19.7%、2部指数+39.1%、マザーズ指数+30.7%、日経ジャスダック平均+44.2%、東証REIT指数-10.4%となった。--
17年は年間を通して非常にいい相場でした。大きく値を下げる月もなくほとんど混乱なく上がり続け、しかも終盤にかけ一段と成長するというすばらしさ。買いで参加している投資家はほとんど利益を得ているのではないでしょうか?
しかも今年はビットコインをはじめとした暗号化通貨の市場取引が拡大して取引総額も取引価格も急伸。新しい投資対象が増え大いに盛り上がった年、大いに潤った年になったのではないかと思います。
が、ビットコインとかは何を指標として見ればいいのかよく分かりませんので、今回は旧来型の市場のみの値を概観します。
■日経平均株価(ヤフーファイナンス)
2016年終値19,114.37円
2017年始値19,298.68円
2017年終値22,764.94円
年初来高値:23,382.15(2017年11月9日)
年初来安値:18,224.68(2017年4月17日)
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
2017年12月 | 22,916.93 | 22,994.33 | 22,119.21 | 22,764.94 |
2017年11月 | 22,144.92 | 23,382.15 | 21,972.34 | 22,724.96 |
2017年10月 | 20,400.51 | 22,086.88 | 20,363.28 | 22,011.61 |
2017年9月 | 19,733.57 | 20,481.27 | 19,239.52 | 20,356.28 |
2017年8月 | 19,907.08 | 20,113.73 | 19,280.02 | 19,646.24 |
2017年7月 | 20,056.32 | 20,200.88 | 19,856.65 | 19,925.18 |
2017年6月 | 19,692.16 | 20,318.11 | 19,686.32 | 20,033.43 |
2017年5月 | 19,154.03 | 19,998.49 | 19,144.62 | 19,650.57 |
2017年4月 | 18,988 | 19,289.43 | 18,224.68 | 19,196.74 |
2017年3月 | 19,226.94 | 19,668.01 | 18,909.26 | 18,909.26 |
2017年2月 | 18,926.97 | 19,519.44 | 18,805.32 | 19,118.99 |
2017年1月 | 19,298.68 | 19,615.4 | 18,650.33 | 19,041.34 |
2016年12月 | 18,535.24 | 19,592.9 | 18,227.39 | 19,114.37 |
昨年末の終値を割ったのは、2月と4月にわずかに下回ったことがあるだけでほぼ一貫してプラス。2017年10月22日に投票が行なわれた衆議院議員総選挙で、安倍政権が信任され大勝した後は政権運営へ安心感から株価はさらに上げピッチを速めた。結果2016年末比で19.10%も株価が上がり、2万3千円に迫る株価までになった。平成3年以来の高い水準。6年連続の上昇。10月には市場開設以来初の16連騰も経験。

■TOPIX東証株価指数(ヤフーファイナンス)
2016年終値1,518.61ポイント
2017年始値1,533.04ポイント
2017年終値1,817.56ポイント
年初来高値:1,844.05(2017年11月9日)
年初来安値:1,452.15(2017年4月17日)

日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
2017年12月 | 1,804.8 | 1,833.28 | 1,761.18 | 1,817.56 |
2017年11月 | 1,775.99 | 1,844.05 | 1,737.72 | 1,792.08 |
2017年10月 | 1,677.77 | 1,772.59 | 1,671.05 | 1,765.96 |
2017年9月 | 1,624.37 | 1,679.83 | 1,578.66 | 1,674.75 |
2017年8月 | 1,619.13 | 1,642.34 | 1,589.05 | 1,617.41 |
2017年7月 | 1,613.65 | 1,636.53 | 1,602.47 | 1,618.61 |
2017年6月 | 1,570.47 | 1,627.54 | 1,570.24 | 1,611.9 |
2017年5月 | 1,531.45 | 1,590.7 | 1,530.31 | 1,568.37 |
2017年4月 | 1,518.9 | 1,538.89 | 1,452.15 | 1,531.8 |
2017年3月 | 1,543.11 | 1,578.51 | 1,512.6 | 1,512.6 |
2017年2月 | 1,511.26 | 1,559.51 | 1,507.08 | 1,535.32 |
2017年1月 | 1,533.04 | 1,558.45 | 1,495.03 | 1,521.67 |
2016年12月 | 1,486.08 | 1,558.75 | 1,462.07 | 1,518.61 |
TOPIXも傾向はほぼ同じ。昨年末比の上昇率は19.69%と日経平均よりは0.5ポイント程度高い。NT倍率は12.58倍から12.53倍にやや改善。
■円/ドル(ヤフーファイナンス)
2016年終値116.87円/ドル
2017年始値116.91円/ドル
2017年終値112.60円/ドル(12/29 17:29時点)

日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
2017年12月 | 112.520000 | 113.740000 | 111.410000 | 112.870000 |
2017年11月 | 113.620000 | 114.720000 | 110.830000 | 112.520000 |
2017年10月 | 112.540000 | 114.440000 | 111.640000 | 113.620000 |
2017年9月 | 109.960000 | 113.250000 | 107.310000 | 112.470000 |
2017年8月 | 110.240000 | 111.040000 | 108.250000 | 109.960000 |
2017年7月 | 112.120000 | 114.490000 | 110.180000 | 110.250000 |
2017年6月 | 110.750000 | 112.920000 | 108.810000 | 112.350000 |
2017年5月 | 111.290000 | 114.360000 | 110.210000 | 110.750000 |
2017年4月 | 111.380000 | 111.770000 | 108.110000 | 111.530000 |
2017年3月 | 112.760000 | 115.500000 | 110.090000 | 111.380000 |
2017年2月 | 112.790000 | 114.950000 | 111.570000 | 112.750000 |
2017年1月 | 116.910000 | 118.600000 | 112.040000 | 112.780000 |
2016年12月 | 114.440000 | 118.660000 | 112.840000 | 116.870000 |
今年はほぼ110円〜115円の狭いレンジで推移。為替の安定は経済によい影響を与える。昨年末比では4.27円の円高ドル安。北朝鮮問題など不安要素がありながらだがとにかくよかった。円高・円安で業績に影響の出る企業もそれらの外部要因に振り回されずに経営ができてよかったのではないだろうか。
■新発10年国債利回り(日本相互証券)
2015年 12月 29日 終値: 0.270%
2016年 12月 29日 終値: 0.035%
2017年 12月 28日 終値: 0.050%
マイナス金利のショックはさすがに和らぎ超低金利ながらプラス圏で推移。新発債利回りがマイナスになったのはわずかな期間。大手都市銀行の普通預金金利は0.001%に張り付いたまま。三菱UFJ-FGの株主優待による金利優遇もなくなってしまった。
過去1年

過去10年

■NYダウ(ヤフーファイナンス)
2015年12月30日 17,603.87ドル
2016年12月29日 19,762.60ドル
2017年12月28日 24,837.51ドル
NYダウは一貫して上昇。前年末比25.68%も上昇している。強すぎる。

■原油価格(楽天証券)
NY原油59.84 USドル/バレル(日経新聞)12.28NY
NY 金(1トロイオンス=ドル) | 1,294.1 | ▲+5.8 | 28日 | 終値 |
---|---|---|---|---|
東京 金(1グラム=円) | 4,685 | ▼-1 | 4日 | 16:53 |
銅(1トン=ドル) | 7,289.00 | ▲+49.00 | 28日 | 終値 |
NY原油(1バレル=ドル) | 60.14 | ▲+0.30 | 29日 | 3:47 |
ドバイ原油 現物、FOB(1バレル=ドル) | -- | -- | -- | -- |
トウモロコシ(1ブッシェル=セント) | 352.00 | ▼-1.75 | 28日 | 終値 |
7月頃までは僅かに下落してそこから上昇に転じている。昨年末53.77ドルだったので、年間の上昇率は11.29%。わりと安定していた。トルコ情勢、ヨルダン情勢が不安定だった中では優秀。
過去1年間

過去10年間

チャート広場:WTI
■金価格(三菱マテリアル)
2016年12月27日 発表 店頭小売価格(税込み)4,666円/g
2017年12月27日 発表 店頭小売価格(税込み)5,095円/g
金相場はわずかに上昇。9.19%プラス。北朝鮮問題は楽観視されすぎじゃないだろうか?
過去1年間

■コーヒー価格(Investing.com)
アラビカ種 2016/11(月間の平均価格) 185.13 USセント/ポンド
米国コーヒー 先物 取引 - 3月 2017 138.10 USD
米国コーヒー 先物 取引 - 3月 2018 124.92 USD 12/29 18:18
この1年ではやや下落傾向だがかなり安定していたと言える。9.5%の下落。
過去1年間

過去10年間

豊商事「ニューヨーク・コーヒー市況」
■百貨店売上高(日本百貨店協会)
平成29年11月 全国百貨店売上高概況
1.売上高総額 5,396億円余
2.前年同月比 2.2%(店舗数調整後/2か月ぶりプラス)
6.3か月移動平均値 4-6 月 0.7%、5-7 月 -0.1%、6-8 月 0.5%、
(店舗数調整後) 7-9 月 1.2%、8-10 月 1.2%、9-11 月 1.4%
「1-11月累計の伸び率も0.2%増(調整後)と、3年ぶり(2014 年 1-11 月/0.6%増)に前年を上回った」と、消費が回復傾向にあることを示し、「国内市場(シェア95.3%)が0.2%増と2か月ぶりに前年をクリア。外国人売上高(シェア4.7%)は74.5%増の253億円余(過去2番目)と依然高い伸びを示している。」とインバウンド頼みから国内消費へと戻り歩調にあることを示唆。
■経済成長率(内閣府)
四半期GDP成長率2016年7-9月期前期比実質 0.6%
四半期GDP実額2016年7-9月期実質 534.1兆円
昨年同様とりあえず数字は上げてみたけど、何の数字がどうなっていれば日本経済がよくなっていると判断できるのかよくわかりません。GDPは昨年よりかはよくなっているみたい。
■消費者物価指数(内閣府)
(1) 総合指数は2015年(平成27年)を100として100.9(昨年は100.4)
前年同月比は0.6%の上昇 前月比(季節調整値)は0.7%の上昇
(2) 生鮮食品を除く総合指数は100.7(昨年は99.8)
前年同月比は0.9%の上昇 前月比(季節調整値)は0.2%の上昇
(3) 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は101.0(昨年は100.5)
前年同月比は0.3%の上昇 前月比(季節調整値)は0.1%の上昇
少なくとも、昨年よりかは上昇していることは間違いない。
