数年前から株主優待としてプレミアム優待倶楽部を採用する企業が増えている。一方、せっかく導入したのに1〜2年で廃止するところもありなかなか安定しない。魅力的な自社商品・サービスがあり、一般消費者に提供可能であれば優待品を実売価格よりも安価に調達できて株主の満足度も高く、自社のファンにもなってもらえるのだが、B2B企業や手頃な価格帯での商品・サービスを提供出来ない場合、ある程度優待品にもコストがかかってしまう。株主数が増加すると優待コストが増し維持できなくなってしまい廃止や改悪へと向かってしまう。

プレミアム優待倶楽部は専門企業が経験に基づき設計することが可能なのでこのような改廃もサービスが枯れてくればなくなっていくだろう。その一方、長期保有優遇やポイントの繰り越し、株数増に応じてきめ細かく贈呈ポイントを変更するなどの手間を丸投げできる。商品の品揃えも株主の要望に応じて幅広くできるので株主の満足度も高まるだろう。

さて株数に応じて贈呈ポイントを変更する自由度が高いので、企業側がどの当たりの株主に手厚く還元するか決められるので、闇雲に株主数を増やすだけでは無く、ある程度の株数を保有してもらいやすくもできる。一般的な株主優待は優待に必要な最低株数の時の優待利回りが最も高くなるのだが、プレミアム優待倶楽部の場合にはそうではない。そこで各銘柄ごとの優待利回りを所有株数ごとに計算して比較するのがこの記事の目的。

1月分は20日権利のタカショー1銘柄なので、ついでに2月権利の3銘柄も掲示した。2020/12/25終値で計算。昨年から銘柄数は1減。[9264]ポエックが優待制度の休止を発表した(PDF)。




スクリーンショット 2020-12-26 18.31.31

必要最低資金の少ない順では以下。昨年から変動なし。
コード名称必要最低額
3490アズ企画設計¥139,000
6058ベクトル¥183,400
7590タカショー¥433,000
9418USEN−NEXT HOLDINGS¥664,000

優待利回りの高い順では以下。タカショーの利回りが悪化(株価上昇)。
コード名称優待利回り総合利回り
6058ベクトル1.64%1.64%
3490アズ企画設計1.44%1.44%
9418USEN−NEXT HOLDINGS0.75%1.39%
7590タカショー0.69%2.54%

以下、全銘柄制度変更がなかったため、傾向自体は昨年と同じ。なお、煩雑なので利回りは初年度のみを掲示。

■総括


9418 USEN−NEXT HOLDINGSは必要資金が多くて優待利回りが低いので参入する気にならない。企業が想定する個人株主としては1回の投資で100万、200万を出せるような投資家が主たる対象で、ネット証券が流行して小口で取引できるようになった後に参入した自分のような少額の投資資金しか出せない者は企業に取ってはコストがかかりすぎているのかもしれない。3490 アズ企画設計、6058 ベクトルは無配なのが気になるところだが15万、20万という資金で権利取得可能なのが魅力。無配で優待のみが魅力の場合の権利落ちは警戒が必要で、十分に業績内容を確認する必要がある。昨年は月末に急落しているのだが、コロナショックまっただ中で純粋に権利落ちだけの影響なのかどうか判断しにくい。7590 タカショーは40万円強の資金が必要で優待利回りは低いが、配当利回りもコロナ禍でも業績好調。なにより数少ない1月権利銘柄なので検討する価値のある銘柄。



■1月権利


□タカショー


所有株数必要資金初年度贈呈ポイント優待利回り
500株以上700株未満¥433,0003,0000.69%
700株以上900株未満¥606,2004,0000.66%
900株以上1,000株未満¥779,4005,0000.64%
1,000株以上2,000株未満¥866,0008,0000.92%
2,000株以上3,000株未満¥1,732,00018,0001.04%
3,000株以上4,000株未満¥2,598,00035,0001.35%
4,000株以上5,000株未満¥3,464,00050,0001.44%
5,000株以上¥4,330,00060,0001.39%

[7590]タカショー 866円/1月20日(7月には別優待あり)
最低必要金額:433,000円、その場合の優待利回り0.69%
最高利回り必要金額:¥3,464,000円、最高優待利回り1.44%
長期保有優遇 なし、WILLsCoin交換手数料 あり

唯一の1月銘柄で、今回比較した5銘柄中では唯一長期保有優遇制度がない。優待利回りは、低く。総合利回りは高い。最高利回りは4,000株保有時の1.44%で約350万円必要。500株から徐々に利回りが下がり900株が最低。そこからまた利回りが上がっていくのが特徴。株価上昇でやや手が出しにくくなっている。

ガーデニング用品などのエクステリア関連商品。

■2月権利


□ ベクトル


所有株数必要資金初年度贈呈ポイント優待利回り
200株以上500株未満¥183,4003,0001.64%
500株以上700株未満¥458,5005,0001.09%
700株以上1,000株未満¥641,9008,0001.25%
1,000株以上4,000株未満¥917,00020,0002.18%
4,000株以上¥3,668,00030,0000.82%

[6058]ベクトル 917円/2月末日
最低必要金額:183,400円、その場合の優待利回り1.64%(初年度)
最高利回り必要金額:917,000円、最高優待利回り2.18%(初年度)
長期保有優遇 あり、WILLsCoin交換手数料 あり

優待利回りは今回のなかでは最高。無配。株数による優待利回りはまちまち。最高利回りは1,000株保有時で2.18%。20万円弱の資金で参入可能であり、最も優待利回りが高く手頃。

独立系で国内最大規模のPR会社。SNS・ネット媒体に強み。アジアに積極展開中。今期通期では黒字転換予定。

□アズ企画設計


所有株数必要資金初年度贈呈ポイント優待利回り
100株以上200株未満¥139,0002,0001.44%
200株以上300株未満¥278,0003,0001.08%
300株以上500株未満¥417,0005,0001.20%
500株以上700株未満¥695,00010,0001.44%
700株以上800株未満¥973,00012,0001.23%
800株以上1,000株未満¥1,112,00015,0001.35%
1,000株以上¥1,390,00020,0001.44%

[3490]アズ企画設計 1,390円/2月末日
最低必要金額:139,000円、その場合の優待利回り1.44%(初年度)
最高利回り必要金額:139,000円など
長期保有優遇 あり、WILLsCoin交換手数料 あり

最低必要資金がもっとも少なく、その場合の優待利回りもまずまずの1.44%。最高利回りは100株、500株、1,000株の節目。無配。100株から500株まで100株区切りで参入しやすく買い増しやすいのがいい点。100株で贈呈されるポイント数が2,000ポイントでやや少ない。商品の選択肢が増えてそれなりにお得と思えるポイント数を3,000ポイントだと思っているので、そのためには278,000円必要となる。

埼玉地盤。中古不動産を収益化。マンション・ビジネスホテル・オフィスビルなど。民泊も。今期の業績予測は未定。


□USEN−NEXT HOLDINGS


所有株数必要資金1年未満贈呈ポイント優待利回り
500株以上600株未満¥664,0005,0000.75%
600株以上700株未満¥796,80010,0001.26%
700株以上800株未満¥929,60015,0001.61%
800株以上900株未満¥1,062,40018,0001.69%
900株以上1,000株未満¥1,195,20020,0001.67%
1,000株以上2,000株未満¥1,328,00025,0001.88%
2,000株以上3,000株未満¥2,656,00060,0002.26%
3,000株以上4,000株未満¥3,984,00070,0001.76%
4,000株以上5,000株未満¥5,312,00080,0001.51%
5,000株以上10,000株未満¥6,640,00090,0001.36%
10,000株以上¥13,280,000100,0000.75%

[9418]USEN−NEXT HOLDINGS 1,328円/2月末日
最低必要金額:664,000円、その場合の優待利回り0.75%(初年度)
最高利回り必要金額:2,656,000円、最高優待利回り2.26%(初年度)
長期保有優遇 あり、WILLsCoin交換手数料 あり
別優待あり、8月末日は別優待のみ

必要最低資金が70万円弱で参入しずらいし、その場合の優待利回りも0.75%と今回の中では最低。株数が増えると徐々に利回りが高くなり、2,000株で最高利回り2.26%になりそこからまた徐々に下がっていく。

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