波乱の2020年投資環境がどうであったかをまとめ記録しておくための記事です。
株主優待侍「数字で振り返る2020年株式市場」
いいまとめ記事がないので、2021年の株式市場を概観するのが難しいのだが、結局2021年も新型コロナウイルス感染症の感染状況に経済および市況が影響される1年だった。NYダウが最高値を更新する中で、日経平均株価は上昇したものの、世界市場からはかなり取り残された存在に見える。円安も進み、日本経済だけが停滞しているのではないかとも思える。新型コロナウイルス感染状況を見ると、海外各国ではロックダウンなど一時的に強力な私権制限を行いながらも感染者数・死亡者数ともに日本より悪い状況にあり、さらに直近の変異株であるオミクロン株による感染者数も海外よりも日本のほうが優秀。にも関わらず市況は日本が振るわないのは不思議である。
2022年もまだしばらくは新型コロナウイルス感染症の影響は続くと思われるが、一日も早くコロナ後の経済活性化策を打ち出せるような状況になって欲しいものだ。
■日経平均株価(ヤフーファイナンス)
2020年終値27,444.17円
2021年終値28,791.71円(+4.91%)
年初来高値:30,795.78(2021年9月14日)
年初来安値:26,954.81(2021年8月20日)
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
2021年12月 | 27,866.73 | 29,121.01 | 27,588.61 | 28,791.71 |
2021年11月 | 29,330.68 | 29,960.93 | 27,819.14 | 27,821.76 |
2021年10月 | 29,235.11 | 29,489.11 | 27,293.62 | 28,892.69 |
2021年9月 | 28,179.04 | 30,795.78 | 28,179.04 | 29,452.66 |
2021年8月 | 27,493.32 | 28,279.80 | 26,954.81 | 28,089.54 |
2021年7月 | 28,832.41 | 28,852.31 | 27,272.49 | 27,283.59 |
2021年6月 | 28,998.65 | 29,480.85 | 27,795.86 | 28,791.53 |
2021年5月 | 29,024.01 | 29,685.41 | 27,385.03 | 28,860.08 |
2021年4月 | 29,441.91 | 30,208.89 | 28,419.84 | 28,812.63 |
2021年3月 | 29,419.45 | 30,485.00 | 28,308.57 | 29,178.80 |
2021年2月 | 27,649.07 | 30,714.52 | 27,649.07 | 28,966.01 |
2021年1月 | 27,575.57 | 28,979.53 | 27,002.18 | 27,663.39 |
日経平均株価は年明け後値上がりを続け2月15日に3万円を回復。1990年8月3日以来30年6カ月ぶり。その後は、右肩下がり。新型コロナウイルス感染症の国内感染状況や、海外の感染状況により左右される上京が、続いた。9月は菅総理の自民党総裁選不出馬表明から一時急騰し3万円台を回復するも岸田新総裁決定後は下落。その後は年末まで変異株の世界での感染状況などが主因で伸び悩んだ。年末終値は28,791.71円。2020年末終値27,444.17円から1,347.54円(+4.91%)の上昇。
最安値から最高値まで4千円を1ヶ月以下で変化するという乱暴な動きもあったが、1年でならした場合はここ数年では比較的安定した相場だったように思える。上にも行けないが下がってもそこまでひどくない。
最安値から最高値まで4千円を1ヶ月以下で変化するという乱暴な動きもあったが、1年でならした場合はここ数年では比較的安定した相場だったように思える。上にも行けないが下がってもそこまでひどくない。
5年チャート
■TOPIX東証株価指数(ヤフーファイナンス)
2020年終値1,804.68ポイント
2021年終値1,992.33ポイント(+10.40)
年初来高値:2,120.18(2021年9月14日)
年初来安値:1,776.60(2021年1月4日)
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
2021年12月 | 1,930.88 | 2,014.43 | 1,914.93 | 1,992.33 |
2021年11月 | 2,027.27 | 2,062.81 | 1,928.35 | 1,928.35 |
2021年10月 | 2,010.40 | 2,041.71 | 1,927.66 | 2,001.18 |
2021年9月 | 1,965.74 | 2,120.18 | 1,965.54 | 2,030.16 |
2021年8月 | 1,917.65 | 1,970.38 | 1,877.38 | 1,960.70 |
2021年7月 | 1,949.20 | 1,973.35 | 1,881.01 | 1,901.08 |
2021年6月 | 1,930.74 | 1,983.13 | 1,890.15 | 1,943.57 |
2021年5月 | 1,919.10 | 1,955.51 | 1,845.72 | 1,922.98 |
2021年4月 | 1,971.78 | 1,989.09 | 1,879.68 | 1,898.24 |
2021年3月 | 1,888.61 | 2,013.71 | 1,859.88 | 1,954.00 |
2021年2月 | 1,806.63 | 1,974.99 | 1,806.63 | 1,864.49 |
2021年1月 | 1,810.45 | 1,885.93 | 1,776.60 | 1,808.78 |
TOPIXは日経平均に比べて8月までのダラダラとした下落がほとんどなく、年初からの最安値は1/4ということで一年間一度もマイナスにならなかったことになる。日経平均採用の大型銘柄が乱高下していただけで市場全体としてはそれほど悪くなかったのかも知れない。年間の値上がり率も日経平均株価に対して大幅に上回った。NT倍率は15.21倍から14.45倍に縮小した。
5年チャート
■J-REIT(SBI証券)
東証リート指数は、東京証券取引所に上場している不動産投資信託(=REIT)全銘柄を対象にした指数。時価総額で加重平均されるように設計されているらしい。
2018年終値:1,774.06ポイント
2019年終値:2,145.49ポイント(+20.94%)
2020年終値:1,783.90ポイント(-16.86%)2021年終値:2,066.33ポイント(+15.83%)
J-REITはTOPIXよりさらに大幅に上昇。2,000ポイント台を回復した。が、2021/7/6に2,186.18ポイントを付けた後はジリジリと下がってきてしまっている。
一般的に言ってリートは株式に比べてリスクが小さい、すなわち値動きが小さいとされているのだが、ここ数年の動きを見ているとJ-REITのほうが日経平均株価に比べて値動きの幅が大きいように思う。これは日本の市場が未成熟なせいなのかも知れないが、少しリスクリターンに関する考え方を改めないと行けないのかもしれない。投資情報サイトのmyIndexでは日本株のリターン5%、リスク17.2%に対してJ-REITは8.7%、17.9%となっており日本株式よりJ-REITのほうがハイリスクハイリターン商品となっている。
一般的に言ってリートは株式に比べてリスクが小さい、すなわち値動きが小さいとされているのだが、ここ数年の動きを見ているとJ-REITのほうが日経平均株価に比べて値動きの幅が大きいように思う。これは日本の市場が未成熟なせいなのかも知れないが、少しリスクリターンに関する考え方を改めないと行けないのかもしれない。投資情報サイトのmyIndexでは日本株のリターン5%、リスク17.2%に対してJ-REITは8.7%、17.9%となっており日本株式よりJ-REITのほうがハイリスクハイリターン商品となっている。
5年チャート
■円/ドル(ヤフーファイナンス)
2019年終値108.51円/ドル(12/31 22:29時点)
2020年終値103.20円/ドル(1/1 8:00時点)
2020年終値115.05円/ドル(12/31 18:49時点)日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
2021年12月 | 113.160000 | 115.200000 | 112.540000 | 115.060000 |
2021年11月 | 113.970000 | 115.510000 | 112.520000 | 113.130000 |
2021年10月 | 111.270000 | 114.690000 | 110.810000 | 114.000000 |
2021年9月 | 110.010000 | 112.070000 | 109.090000 | 111.270000 |
2021年8月 | 109.680000 | 110.790000 | 108.710000 | 110.020000 |
2021年7月 | 111.090000 | 111.650000 | 109.050000 | 109.700000 |
2021年6月 | 109.570000 | 111.110000 | 109.170000 | 111.100000 |
2021年5月 | 109.250000 | 110.190000 | 108.320000 | 109.540000 |
2021年4月 | 110.730000 | 110.840000 | 107.460000 | 109.270000 |
2021年3月 | 106.560000 | 110.960000 | 106.350000 | 110.700000 |
2021年2月 | 104.660000 | 106.690000 | 104.400000 | 106.580000 |
2021年1月 | 103.200000 | 104.940000 | 102.570000 | 104.680000 |
2020年12月 | 104.300000 | 104.740000 | 102.860000 | 103.240000 |
1月が最高値でそこからは徐々に円安が進む展開。この1年間で過去5年間の円高分が打ち消された計算になる。経済対策で77兆円のお金がばらまかれたと言うことで国際為替の中ではインフレが進んでいることになる。実際の商品販売へは年後半から年末にかけて多くの商品で価格改定の動きが出ており、円安によるインフレ進行の影響が出始めているのかもしれない。
5年チャート
■日本国債10年利回り(三井住友銀行)
直近値0.070 %(2021年12月30日 引値)
マイナス金利にはならなかったが、2月に+0.16%まで下がった後は低水準で推移。大手都市銀行の普通預金金利は0.001%に張り付いたまま。スーパー定期10年物でも年0.002%。
過去1年
過去5年
■インフレ率(世界経済のネタ帳)
年 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本 | -0.74 | -0.28 | -0.05 | 0.33 | 2.76 | 0.80 | -0.12 | 0.49 | 0.99 | 0.47 | -0.03 | -0.17 |
インフレ率は2014年に2.76%を記録したが、他は±1%以内の小さな動き。2021年は10月までの推計でマイナス。
※昨年見た時と各年の数字が少しずつ違っているが、サイトの情報をそのまま転載した。
※昨年見た時と各年の数字が少しずつ違っているが、サイトの情報をそのまま転載した。
■NYダウ(ヤフーファイナンス)
2016年12月29日 19,762.60ドル
2017年12月28日 24,837.51ドル
2018年12月29日 23,062.40ドル
2019年12月30日 28,462.14ドル
2020年12月31日 30,606.48ドル
2021年12月30日 36,398.08ドルダウ平均株価は、1年間ほぼ一貫して上昇し史上最高値を更新し続けた。
31日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて196ドル92セント高い、3万606ドル48セントで、史上最高値をつけた。
10年チャートで見ると、この1年の傾斜はかなり急でバブルの様相を呈しているのではないかと心配になってしまう。
■金価格(三菱マテリアル)
2016年12月27日 発表 店頭小売価格(税込み)4,666円/g
2017年12月27日 発表 店頭小売価格(税込み)5,095円/g
2018年12月27日 発表 店頭小売価格(税込み)4,937円/g
2019年12月27日 発表 店頭小売価格(税込み)5,877円/g
2020年12月28日 発表 店頭小売価格(税込み)6,977円/g(+18.72%)
2021年12月28日 発表 店頭小売価格(税込み)7,411円/g(+6.22%)