投資の必勝法は
・長期
・分散
・低コスト
だと言われている。が本当にそうだろうか?

実はこの必勝法が正しいと言えるのは、「銘柄分析など投資の勉強や調査などに十分な時間が取れない場合には」という条件がついている。なので、他に仕事を持っている人やそもそも投資に時間をかけたくないと思っている一般人の全員に当てはまる。と言っても、そういう人手もある程度の学習は必要だと思っている。長期とはどういう意味なのか、分散とはどの程度で何と何のことなのか、低コストとは幾らくらいを言うのかなど。まったく学習せずにこれらの判断をするのは危険かもしれない。



だが、投資活動へ十分時間をかけるとは一体どれ位かければよいのか。フルタイムで仕事をするくらいかければいいのだろうか?実際に投資を仕事にしている人たちがいる。投資アナリストや経済学者、投資ファンドのトレーダーなど。中には大成功している人もいるが、アクティブファンドは平均するとパッシブファンドに負けているという統計もあるというからやっぱり何時間も投資の勉強をして銘柄分析に費やしても勝てるとは限らないようだ。結局、時間もそうだが、その人の能力にもよるのだろう。

□集中投資


ところで集中投資で大成功している最近の例がある。[1518]三井松島ホールディングスを大量保有した井村俊哉氏。彼は以前からゼッピー投資チャンネルで投資教育や投資情報の発信をしてきており注目していた。投資情報で銘柄の紹介をすると、それだけで株価が動いてしまい情報発信が出来なくなっていて、ちょっと残念に感じていた。彼の投資方針では徹底的に銘柄分析に時間をかける。α(超過収益)を狙うというもの。決算情報などIRは全て目を通しているという。αがプラス5%位のものはしっかり分析すれば相当数あるという。が、そのくらいでは投資せず20%位の圧倒的なものを狙うという。

三井松島は今後の世界のエネルギー状況を考えて石炭の重要性が高まるという判断からというが、最初に5%を超えたのは2021/10で当時は欧州で石炭火力発電所が閉鎖される方向で世界的に石炭需要が減少するという見方のほうが主流だった。が、その後のロシアによるウクライナ侵攻でエネルギー危機が顕在化。相当な業績向上があったようだ。さらに株価は投資前から2〜3倍までなっていた。投資額は当初16億円程度、最大30億円超にまで膨らんでいたようだ。約半分を利益確定し、残りは恩株化。別の石炭銘柄である[1514]住石ホールディングスへも投資。

youtubeなどで情報発信していたころは資産13億円くらいだったと思うのだが、その後殖えたとしても16億円はほぼ全財産。それを一点集中投資するのはすごい。しかも5%ルールにかかって開示したので、誰からも観られていて買い増しするにしても売るにしてもすべて衆人環視の元でやるオープンリーチ状態。資金量もバレているので、誰かがカラ売りして値が下がればナンピンできずに退場させられる可能性すらあるのに。そこまで銘柄を信じられるほどに調べに調べ尽くした結果の投資行動。

現在までのところ、大勝利。1年半で資産倍増以上。

そこまで投資に時間をかけ、一定の才能としっかりとした投資方針が確立していれば集中投資が倍増も可能な投資手法となることも可能。

□分散投資


一方、分散投資の代表としては元将棋棋士で株主優待投資家として有名な桐谷広人さん。桐谷さんの投資のメインは株主優待銘柄。株主優待の特徴として所有株数を増やしてもあまり優待品の換算金額は増加せず優待利回りが減ってしまうことが多い。このため、必然的に少額で多数の銘柄に分散投資することになる。銘柄の選び方も配当利回り+優待利回りの総合利回りを重視して確か4%以上だったかを基準にするという。毎日新安値の銘柄を検索して総合利回りが規定以上になれば購入するという。そして優待権利日までひたすら待つ。ご本人によると投稿民族的投資手法。種を蒔いて実を付けるのを待つ長期投資。値下がりしても売らないでひたすら値上がりを待つ。値上がりして利回りが低くなったら売却。分散、長期投資。

この手法だと短期間に倍増するというような大きく儲けることはできないが、市場環境がよければ儲けることは可能。桐谷さんも一番最近聞いた話では資産総額4億円になっているという。

優待投資以外にも短期の売買もしているようで、株式市場が開いている時にはパソコンの前に張り付いているようだが、優待投資についてはそれほど時間をかけているようには見えない。引け後に新安値を調べて利回りを計算するくらいだろうか。話を聞いていると購入時には何の会社かわからないで買うこともあるようで、あまり詳しく銘柄調査もしていないようだ。

多くの人には参考にしやすい投資手法だろう。銘柄調査に時間をかけられず長期・分散投資していく。少額ずつの投資なので売買代金も高額にならず、最近のネット証券では100万円以下での売買手数料はゼロのところも多い。

□自分なら


やはり自分が真似しているのは桐谷さんのほうになる。

投資情報を見たりするのは好きだが、それほど多くの時間をかけたいとは思わない。また過去の経験から上がりそうだとか下がるかもしれないとか予測して当たった試しがない。買って保有し続けている株がたまたま上昇することがあるし、多くの銘柄に分散することでその勝ち数が増えてなんとか投資資産を増やすことが出来ているというのが現状なので銘柄選定や売買タイミングの決断に関してセンスや才能があるとも思えない。であれば、銘柄分散・時間分散・長期保有の投資手法のほうが自分に合っている。

たまに、注目している銘柄が急騰していくこともあり「あの時に買っていたら大儲けできたのになあ」と考えることもある。もちろんそういう目立った変化があったものだから記憶に残っているだけで、実際には注目しながら大して株価が上昇していない銘柄のほうが圧倒的に多いのが現実だ。


十分な経済活動を含む世界情勢に精通していて投資知識があり、銘柄分析に十分な時間をかけられる人であれば、集中投資のほうが短期間に大きなリターンを得る可能性がある。一方あまり時間をかけられず、経済・投資などに関する知識が一般レベルを超えないような人には分散投資のほうがリスクが少なく、安定的に利益を積み上げる可能性がある。と言えるのではないだろうか。