大昔の話だがSBI証券のS株を使って自分独自の積み立て分散投資ファンドを考えたことがある。

株主優待侍「ミニ株で自分ファンド

この時はS株の取引手数料が高く、結局手数料負けがすごいのと大量に届く決算報告書類に嫌気がさして止めてしまった。その後に資金量も増えて単元株でもある程度の銘柄分散して買いたい銘柄に投資できるようになったので、取引手数料が下がってからも再開しようとは思わなかった。

今回、楽天証券で単元未満株投資ができるようになったので思考実験として、今ならこんな銘柄で投資するのかなというのを考えてみた。なお全て楽天証券かぶミニで寄り付き取引の取り扱いがあることを確認済み。2023/4/28終値時点。




□三菱グループ


以前提示した三菱グループ投資で12社上げているが、何社かは合併などで上場廃止している。改めて10社を選び直した。

コード名称株価株数必要資金配当利回り業種
2503キリンホールディングス2,157.524,3153.20%食料品
2651ローソン6,17016,1703.24%小売り
4188三菱ケミカルグループ801.764,810.23.74%化学
5711三菱マテリアル2,25524,5102.22%非鉄金属
6503三菱電機1,607.034,8212.49%電気機器
7011三菱重工業5,09915,0992.35%機械
8058三菱商事5,05115,0513.56%卸売業
8306三菱UFJフィナンシャルグループ889.765,338.23.60%銀行
8766東京海上ホールディングス2,707.525,4153.69%保険業
8802三菱地所1,618.534,855.52.35%不動産業
    50,384.9 

各社単元づつ購入すると約270万円。1株づつなら3万円弱。各社およそ5,000円前後になるように株数を調整して約5万円の組み合わせにしてみた。消費者よりの銘柄が少ない気がするし、企業規模に見合っているかなど問題があるが、例題としてはいいだろう。

財閥の力が衰え戦後勃興した企業がかなり日本経済に占める割合が大きいが、企業グループとしての三菱はやはり日本を代表すると言えるだろうし、三菱グループ内相互の関係がありいざという時の助け合いは強いと思える。日本経済の発展と共に成長し、三菱グループ主要企業が潰れるのは日本がダメになるときと言っても過言ではない。

ということで毎月5万円投資するファンドとしては面白い。全銘柄が単元になるのに100ヶ月必要。

□業界No.1


とは言え、各企業単体で見ると三菱グループの会社が業界ナンバーワンというのは減ってきている。そこで業界ナンバーワン企業を集めて一つのファンドとするのもひとつの考え方。

選択方法はかなりむずかしい、東証の33業種分類で各業種ごとにすると多すぎる。例えば陸運・海運・空運・運輸倉庫をひとまとめにして1業種など複数業種をまとめるてはどうか。その中で売上ナンバーワンを選択するという方法も考えられるが、集計の手間がかかるので今回は「「会社四季報」業界地図 2022年版」のなかで主要業種と思われる者をピックアップしてその中で国内1位とされている企業を11業種とりあげる。ただし、1銘柄3千円〜6千円くらいにしたいので株価が高すぎる場合には2位企業を代替とする。

コード名称株価株数必要資金配当利回り業種
1812鹿島1,79523,5903.45%建設
2802味の素4,88514,8851.27%加工食品
4502武田薬品工業4,51214,5123.99%医薬品
7203トヨタ自動車1,85723,7140.00%自動車(国内)
7974任天堂5,72115,7212.78%ゲーム
8001伊藤忠商事4,49214,4923.12%総合商社
8267イオン2,767.525,5351.16%スーパー
8306三菱UFJフィナンシャルグループ889.754,448.53.60%メガバンク
8801三井不動産2,69125,3822.23%不動産
9101日本郵船3,20313,20315.92%海運業
9613NTTデータ1,83923,6781.14%ITサービス 国内2位
    49,160.5 

業種の選び方が恣意的すぐるのでもうちょっと工夫が必要。分散はできていると思う。毎月5万円投資するファンド。

□高利回り株


高利回りの株に投資するのは将来の配当金生活のためにはいい。このブログでも長年追求しているテーマでもある。今回はマネックス証券の銘柄カウンターの10年スクリーミングで下記条件でスクリーニングした。

[基礎条件]
市場:東証プライム・東証スタンダード・東証グロース、時価総額:5,000億円~
[詳細条件]
[指標]予想配当利回り:3.50%~7.00%、[指標]自己資本比率:30.0%~


配当利回り7%超の銘柄を除いたのは、一時的な特別配当で過大な配当になっている銘柄を削りたいため、また業績の変動が激しい銘柄を除きたいので時価総額5,000億円以上を条件に入れた。本当は売上高成長率などを入れたいのだが、コロナ禍で業績を落とした企業が多いので、通常の経済環境であれば好業績な企業が除かれてしまう。苦肉の策。


コード名称株価株数必要資金配当利回り業種
2914日本たばこ産業2,923.512,923.56.43%食料品
5401日本製鉄2,89312,8936.22%鉄鋼
8053住友商事2,42724,8544.74%卸売業
5334日本特殊陶業2,83412,8344.69%ガラス土石
7202いすゞ自動車1,59123,1824.53%輸送用機械
4042東ソー1,81123,6224.42%化学
1605INPEX1,47334,4194.34%鉱業
1928積水ハウス2,79012,7904.23%建設
6301小松製作所3,34413,3444.16%機械
4502武田薬品工業4,51214,5123.99%医薬品
6724セイコーエプソン2,07124,1423.57%電気機器
    39,515.5 

この条件では22件が選ばれたが、利回り上位から順番に選択した。ただし同一業種から1銘柄のみピックアップするように調整。基本的には時価総額の高い銘柄を残した。11銘柄でおおむね3千円から5千円の範囲になるように株数を調整して4万円。加重平均した配当利回りは4.59%





□補足


単元未満株で基本的に1株ごとに購入して分散すると言っても、ある程度分散しようとするとどうしても数万円以上になる。もしかしたら毎月同じ銘柄を買い続けるよりも、気まぐれに毎月1万円以内になるように2〜3銘柄買っていく方が楽しいかもしれない。

また、株価変動により5万円が6万、7万となるかも知れず、結構頻繁に銘柄選択のやり直しが必要かもしれない。実は別の方式の単元未満株投資も存在している。

株数指定ではなく金額指定で投資することが可能なもの。例えばSMBC日興証券の「キンカブ」。キンカブは100円以上100円単位で銘柄指定で投資可能。もちろん、この手の銘柄は単元に達するまでは名義は自分のものにならないので、端株で株主優待がある場合でも優待品を受け取ることはできない。配当金に関しては証券会社が保有分を案分して分配してくれる。

金額指定が可能であれば、10銘柄を自由に選んで各1,000円ずつ毎月購入するということが可能。少額で分散可能。株価が上昇しても、購入する株数が減るだけで1,000円ずつ毎月購入することも可能。株主優待を主としているこのブログでは今回は深く掘り下げないでおく。