株主総会で議案への議決権行使をするにあたって、どういう方針で賛否を決めているかを議案別に記述する。
株主優待侍「株主総会議決権行使方針2023」
今回は「退任取締役に対する退職慰労金贈呈の件」。
この件に関しては以前に一度記事にしている。
株主優待侍「株主総会議案:退任取締役に対する退職慰労金贈呈の件」
この頃と考え方は全く変わっていない。
□議案の内容
ほぼ以下のような議案となっている。
本総会終結の時をもって取締役を退任する○○○○に対し,在任中の功労に報いるため,当社が定める取締役退職慰労金規定に従い,退職慰労金を贈呈いたしたいと存じます。なお,贈呈の時期,方法等は取締役会にご一任願いたいと存じます。
退任役員に対して金額などすべて取締役会に白紙委任するというもの。
まれに、退職慰労金の額などが明記されていることがある。
□対応方針
以前に書いた記事の通り、金額の記載なしの白紙委任議案に対しては必ず反対。
金額が明記されている場合には原則賛成。一応過大ではないかという点で金額の確認はする在任期間×1年分の取締役報酬1名分よりも大きい場合には、その間に企業の利益が十分に増えているかどうかを確認する。
例えばスターバックスコーヒージャパンが上場していた頃に創業者の角田雄二氏に対して退職慰労金が支払われる議案が上程された。探したらブログに書いている人がいた。
本総会終結の時を持って,当社代表取締役を退任されます角田雄二氏に対し,その代表取締役在任中の功労に報いるため,当社の定める一定の基準に従い,金260,000,000円を上限として退職慰労金を贈呈いたしたいと存じます。なお,その具体的金額,贈呈の時期,方法等は取締役会にご一任願いたいと存じます。
その時の金額は2億6千万円。スターバックスコーヒーを日本に持ち込み日本全国にチェーン展開し、スターバックスが未進出の県があったころは、そのことが話題になり新規出店が決まったときには全国ニュースに取り上げられるほどの知名度のあるほどに育てた。シアトル系カフェの代表として日本にカフェ文化を導入し、その後のコンビニコーヒーととも日本のコーヒー文化を変えたと言ってもいいのではなかろうか。2億6千万円は氏の功績に比べればむしろ安い位だ。同社は株主優待があり株主総会お土産も人気で、この時も自分は株主であったがもちろん賛成票を投じた。同氏はその後一時同社社長に復帰していたころがあるようだ。