低コスト・インデックスファンドの代表とみなされているeMAXIS Slimシリーズのうちどれに投資すればいいのかを考える時に投資対象国(日本・先進国・新興国など)の比率は気になるところ。そこで最近の運用報告書から実際の投資対象を抜き出して調べてみた。株式を投資対象とするもののみで以下の8商品を比較する。







・国別比率
国内先進国内アメリカ新興国
全世界株式(オール・カントリー)5.5%84.0%60.4%10.4%
全世界株式(除く日本) 88.8%63.9%11.1%
先進国株式インデックス 99.9%71.9% 
米国株式(S&P500) 100.0%100.0% 
新興国株式インデックス   100.3%
国内株式(TOPIX)99.8%   
国内株式(日経平均)100.0%   
バランス(8資産均等型)12.5%12.6%不明12.4%

オールカントリーでも米国株式の比率が60%あり、先進国株式インデックスだと72%なのでそんなに違いがあるように思えない。新興国株式がオルカンでも8資産均等でも10%強しかなく、このくらいならあまり影響がないように感じる。もちろん10年以上後になり新興国の時価総額が増加していけば組入比率も上昇していき、それをタイムリーにキャッチアップするのは難しいので勝手にやってくれるオルカンまたは全世界株式(除く日本)が長期投資向きなのだろう。

自分は株主優待目的の投資をしているので日本の個別株への投資比率が極めて高い。そのことを考えるとオルカンよりも全世界株式(除く日本)を選択したほうがいいのだろうが、どうしたものか。


・上位5銘柄比率(米国株式を投資対象に含むもののみ)
アップルマイクロソフトアマゾンNVIDIAアルファベットA
全世界株式(オール・カントリー)4.5%4.0%2.0%1.8%1.5%
全世界株式(除く日本)5.3%4.8%2.4%2.1%1.8%
先進国株式インデックス4.7%4.2%2.1%1.9%1.6%
米国株式(S&P500)7.2%7.2%3.4%3.1%2.4%

上位の5銘柄はほぼ同じ比率。米国株の組入比率が高いと多少高いだけ。


・運用情報(基準日:2024年01月05日)
基準価格純総資産額1年間騰落率5年間騰落率
全世界株式(オール・カントリー)¥20,97218,390.34億円30.52%126.46%
全世界株式(除く日本)¥21,1473,598.14億円30.46%130.26%
先進国株式インデックス¥25,2715,826.48億円32.60%143.98%
米国株式(S&P500)¥24,34230,121.30億円35.38%165.05%
新興国株式インデックス¥13,9321,300.17億円15.36%53.74%
国内株式(TOPIX)¥18,0211,065.40億円31.17%77.55%
国内株式(日経平均)¥15,865478.46億円31.81%82.48%
バランス(8資産均等型)¥15,2722,367.70億円16.85%53.48%

ここ5年で見ると、結局米国株が一番上がっていて米国株を沢山組入いているほど上昇している。今後20年同じ傾向が続くかどうかはわからないが、短期なら米国株式をより多く買うべきなんだろう。新NISAでは5年という縛りがないのだから、短期で上昇したら売却して枠を開けるような使い方もできるのだろ。が、自分は不器用なのでタイミングを見て売買で儲けるなんてできそうにない。買うなら取り崩しが必要になるまで売らずに保有し続けるものを選びたい。

人気の高さもS&P500、オルカンが二強で他はそれほど変わりはない。