投資信託というのは多くの投資家の資金を集めて、設立趣意に基づいた銘柄選択を行なって複数の投資先に分散投資を行う。投資家は少額の資金から投資でき、多数の銘柄への分散投資ができる非常に優れた仕組みである。毎月定額を積み立てたいとか、投資対象が個人では購入しにくかったり、まとまった資金が必要だったり、さらに多くの銘柄に分散したいという場合には特に優れている。

そういう大前提があるのだが、私はこの投資信託というものがあまり好きではない。それは過去に誤解して投資していたことがあるため、裏切られた気持ちが頭の片隅に残っており、どうしても拒絶反応が出てしまう。もちろん、十分に仕組みを理解しないままに投資していた自分が悪いので投資信託自体に欠陥があるわけではない。

が、もしかしたら自分と同じような誤解をしている人がいるかもしれないので、記事にしておく。



投資信託にはパッシブと呼ばれるタイプと、アクティブと呼ばれるタイプのものがあある。パッシブとは受動的で特定の指数に連動するように組成されている。日経平均株価連動型とかTOPIX連動型とか言われるもので、最近流行りのものでいえばS&P500があるし、オルカンの相性で人気のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)はMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスという指標をベンチマークとして、これに追随することを目指している。どういう銘柄をいくら購入するのかという点で独自性がほとんどなく、基準となる指標に組み入れられている銘柄を組み入れ比率に応じて購入するだけ。銘柄選択に能力や労力をかけないのでコストを低くすることが可能。パッシブ型投資信託ではベンチマーク対象の指標が上昇すればいいのだが、下落した場合にはそれに追随して投資信託の基準価格も下落する。

まあまあ受動的なんだから、それは仕方ないのだろう。一方アクティブはどうだろうか。日本語で言えば活動的。パッシブ型は決められた銘柄を買ったら指標の構成銘柄が入れ替わったとか、解約などで現金が必要になったとかの理由ができるまで売る必要がない。が、アクティブ型は活動的なんだから、積極的に売買して下落相場では現金多めにして上昇に転じるところで買いを増やす。そういうものだ。という誤解をしていた。アクティブ型と言えどもそういう売買はしていない。銘柄選択が能動的であるだけなのだが、実際には多くのアクティブ型投資信託でももう少しマイナーな投資指標に連動するだけなのだ。当然投資対象の銘柄はTOPIXやS&P500などに比べると少なく分散度は低い。分散度が低いから基準価格の変動幅も大きく、その分大きな値上がり益を狙えるということ。特定の指標に連動しない場合でもベンチマークとする指標は設定しており、その指標よりどれくらい優れているかという点が評価ポイントで、積極的な入れ替えは行われていないように思える。

アクティブ型と言えども、下落相場だから上昇相場だからというタイミングを見て売買してくれているように見えない。自分は投資において一番難しいのはタイミングを見て売るか買うかを選択することだと思っている。それを専門家が代行してくれるというのはなんて素晴らしいことだ。と誤解していたのだ。だが、ベンチマークとする指標が下がっているのだから、投資信託の基準価格も下がりました。基準価格は下がりましたが、ベンチマークよりは下落率が小さかったので優秀です。などと言われるとは思っていなかった。

今後上がりそうだから買おう、下がりそうだから売ろうという判断は自分にはできない。だから手数料を払って専門家に任せられればこんなありがたいことはない。が、それは誤解なのだ。普通の投資信託では、そんなことはしてくれない。世の中にはそいうことをしてくれるファンドも存在する。ヘッジファンドというものだ。というのことはかなり後になってから知ったことだが。そしてヘッジファンドもヘッジとはそれほど関係ないということも以前は知らなかった。そしてヘッジファンドへの投資は投資信託ほど簡単ではない。

銘柄選びでも今後電気自動車が伸びそうだ、太陽光発電が伸びるぞという判断ができたら、それの関連企業を探すのはそんなに難しいことなのだろうか。そもそも成長分野を見極めるほうが難しいのではないだろうか。

そういうわけで投資タイミングを判断してベンチマークが下がっている時でもマイナスにならず、ベンチマークが上がっている時には、最低でもそのベンチマーク並みに上昇してくれる。そんな運用をしてくれると勝手に誤解していて、そうでないことを知った結果、投資信託を避けるようになってしまったのだ。