楽天証券が新年2025/1/18に開催した投資セミナー「楽天証券新春講演会2025」の講演アーカイブがYoutubeで無料公開されている。興味ある内容の講演を順次見ているが、その中で学びがあったなと思うものがあるので紹介する。全体は少し長いが楽天証券トウシルで公開されているので、通して見られることをおすすめする。

今回紹介するのは「【奥野 一成氏×永濱 利廣氏】知らないと損する!経済と株式市場の仕組み/楽天証券新春講演会2025」というタイトルの動画。

個別株がどうこうとか、どの市場向け、業界向け投資信託がいいというようなミクロな情報ではなく経済動向と株式市場の関係や長期と意思をする上で重要な考え方をマクロに捉えた話。2024年の動向や2025年以降のという視点はあったが、基本的には時代や国に左右されない内容かと思う。




特に印象に残ったのは、次の三つくらいかなと思う。メモをとっていたわけではないから、内容は正確ではないが大筋そういうことなんだろうと理解した。

市場分析をする上で人口動態は重要。人口ボーナスのある国は経済成長に有利で、日本もかつてこのボーナスのある時期があり、その後人口減少に転じた時にそれに見合った経済政策を行うべきだったが、できなかった。今後注目されているのはインドだが、他にもインドネシアなどアセアン地域などグレーターサウスと呼ばれる地域も伸びるだろう。ただし、インド経済が成長するとしても必ずしもインド企業が成長しインド市場に上場している企業の株価が上昇することと同一ではない。つまり現在は米国や先進国株が優勢であるが、将来を考えるとインド株を買うべきという短絡的な話ではないというのだ。その成長したインド経済の中で例えばVISAが決済手段のシェアを取ればインド経済発展の恩恵を受けて業績上昇、株価上昇をするのはVISAかもしれないと。(ここからは自分の感想)インド人の収入が増えてみんなが買う車はスズキかもしれないし、バイクならホンダかもしれない。そして若者はコーラを飲み、各家庭にダイキンのエアコンが設置される。そういう企業を見つけて投資することに結びつけるべきなのだろう。

インデックス投資が流行っているが、市場平均(インデックス)が上昇するから個別株が上昇するのではないことに気をつける。確かに市場全体の動向が上向き、下向きというような大きな波がある。だから市場平均が好調な時には多くの会社の株価が上昇するが、市場環境が悪ければ全部の株が下がるかというとそうではない。日本の失われた30年の間に市場は低迷していたが、その間でも上昇している株は存在した。そういう個別の株価の集合が市場平均なのだ。

せっかく投資をするのであれば色んな勉強になる投資をしたほうがいい。投資先の業界のことを知るとかビジネスモデルを学ぶとか。すると、そういう知識が投資家本人のビジネススキルを高めることになる。専業投資家でなければ、本業で稼ぐ力をつけることが重要。ビジネス力をつけて、本業で稼ぎ、余剰資金を投資に回す。若い人は投資元本を増やすことが一番重要。「投資元本×利回り×時間→将来の資産」。より多くのお金を、より良い投資先に、長期間投資し続けること。これが資産形成につながるということ。

トウシルは投資知識をつける上で役に立つ記事や動画があり質は安定していると思う。今後も、役立つ動画や記事があれば紹介していくつもり。