毎年3月は最も多くの上場企業が期末を迎える月。その3ヶ月後の6月に定時株主総会を開催する企業が多い。優待投資家は必ず権利日をまたぐので、同時に株主総会出席の権利を獲得している。結果、5月末から6月中旬頃までの間に多くの郵便物を企業から受け取ることになる。桐谷広人さんほどになると毎日数十通の郵便を受け取り大変なことになるらしい。自分もそこまではいかなくとも日によっては10通を超える郵便物を受け取ることがある。中には3月権利だが決算期は9月というものもあるので合計すると40〜50社程度か。それでも全部を処理するのは大変なこと。大事な権利をみすみす放棄することがないように、受け取ったら必ずすることがある。

以前にも、同様の記事を書いたが当時とは状況が違っていることもあるので、新しく書き直した、





一番大事なことは、受け取ったその日に内容物を確認するということ。そして処理する優先順を決める。

① 開封して株主総会の日付を確認する。そして日付を封筒の表紙に書き込む。


日付を書き込む位置は封筒の左上とか右上とか一定の場所を決めておくほうがいい。この日付の前営業日の午後5時がインターネット議決権行使の期限。郵送の場合には、その二日前には投函したほうがいいのでこの日付の若い順に処理する必要がある。もし、時間がなければこれだけでも最低限しておくべきだ。

最近は封筒に日付を書いてくれているケースもあるが、その場合も見落とさないように日付を○で囲むなどマークはしたほうがいい。裏面に書いてくれているケースもあるが、これは並べ替える時に一々裏返す必要があるので、記載面を表として並べるか宛先用の窓があいている側に転記する。

最近は招集通知に書く注意事項が増えたせいか、2ページ目・3ページ目など冊子をめくらないと開催日がわからないケースがまま見られる。その一手間が大変面倒なので、できれば表紙ないし先頭ページに日付を記載するようにしてほしいものだ。

② 内容物を確認する。優待品や優待の申し込み方法を書いた案内書が入っていることがあるので注意して調べよう。


QUOカード優待などを小さな封筒に入れていることがあり、これは見落としやすい。さらに優待申込期限が非常に短いケースもあるので案内は見落とさないように気を付ける。申込期限がある場合には、これも封筒の表紙に色を変えて記述する。
IMG_4812

株主優待を実施していない企業でも、経営する店舗で使えるクーポンが入っていたり稀なケースだが企業が提供する映画やイベントなどの招待券が同封されていることもある。せっかくの好意を無にしてしまうのはもったいない。隠れ優待で申し込んだ人だけにカレンダーを贈呈などもある。

③ 議決権行使でQUOカードなどをプレゼントするケースがあるので、そのような記載がないか確認し、記載がある場合には大きめの付箋を貼るなどして区別する。


このケースはハガキでもインターネットでも有効な議決権行使であれば全員にもらえる場合。スマホでの行使など条件があるが、必ず封筒、冊子の表紙、冊子の裏表紙、別のカラーチラシなど目立つ形になっているので詳細にページをめくる必要はないはずだ。一応一点づつ確認しよう。プレゼントはQUOカードの他に、ドリップコーヒーや株主優待で付与されるポイントを増加させるなどの場合がある。

議決権行使期限までに先方に到達しないと有効のみなされないので日付順よりも優先して処理できるようにする。自分は付箋で区別しているが、別の保管箱を用意するやり方でもよい。

④ スマート行使での抽選プレゼント案内が入っているかどうか確認する。


スマホでの議決権行使をするスマート行使をしてアンケートに回答すると、抽選でQUOカードをもらえることがある。抽選なので当たるとは限らないが、忙しくて全部の議決権を行使できそうにないという場合には優先して処理する。これも付箋を貼る、別箱に並べるなどして分かるように区別する。


あとは時間のある時に優先度の高いものから順に処理していくだけ。

なお封筒を入れる箱はボックスティッシュの空き箱の上面を切り取ったものが丁度いい。スリムケースではないほうが適している。ただし、たまに定形外の大きめ封筒で届くことがあるが、これを別に分けておくとうっかり忘れてしまうことがあり処理に困っている。
IMG_4814

最近は株主優待招集通知が簡素化されて、詳細はネットで見てくださいというのが増えている。閲覧に一手間かかってしまうのは難点ではあるが、封筒が薄くなるので保管がしやすいのと、招集通知を拡大して読めるので読みやすいというメリットもある。それはそれとして、個人投資家は高齢者が多いのだから、小さな文字の招集通知はやめていただきたいと考えている、